内容説明
苦難の時代の日本人に指針を示す昭和最高の頭脳と胆力!――「今この男が生きていたら原発事故も大不況も恐くない!」
●重光はウィンストン・チャーチルとフランクリン・ルーズベルトが署名した大西洋憲章に対抗し、アジアの解放のために大東亜憲章を提唱、アジア版の国際機構を作ろうとしたのである。重光のこのような壮大な構想力は、どこから生まれたのであろうか。同時期に戦犯として巣鴨拘置所にいた笹川良一は、重光について次のように述べている。「真に男が男として惚れきれるのが重光葵の真骨頂であった。腕も度胸も兼ね備わったこんな人にこそ救国の大業を託すべきではあるまいか」――<「爆弾で片足を失いながら」より>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ohe Hiroyuki
1
▼著者の講演を聞きに行く機会があり、購読した。▼重光葵は大東亜戦争の前後に度々外務大臣を務めた男である。大日本帝國政府を代表して降伏文書にサインした男でもある。▼重光は、常に国際社会における我が国の立ち位置を考えていた男である。本書を読んでそう実感した。大東亜戦争に大義を吹き込もうとする姿勢はその表れであろう。▼著者は、重光を讃え、吉田茂を批判している。本書を読んで、吉田茂にこうも賛否が分かれる理由がよく分かった。▼著者は、自民党の憲法改正案作成に関わっている。日本の「保守」を眺める意味での興味深い一冊。2015/08/31
Don Doppe
1
時の政治に翻弄される外交官は、古今東西、多いはず。今の日本の現状をみると、確固たる国家観を持って、太平洋戦争の阻止、終戦に導いたことに感銘を憶えた。記念館も是非、見学してみたい。2012/01/23
じろ
0
★★★ 判断が難しい星3つですが…重光さんの本は俄然読みたくなった。が、この作者の本の書き方はめちゃくちゃに嫌いだな…重光さんの本を並べて、無理やり過去の戦争を是としようとする姿勢が嫌い。なぜ書いてて自分で矛盾を感じないんだろう?論理の組み立てが薄いと何故思わないんだよ… とっとと重光さんの自伝読もっと!2018/12/02