内容説明
野宿もしたし、強盗にもあった。食いはぐれた夜も、数知れない。南京豆売り、錠前屋、蛇つかい、手品師、代書屋……。灼熱の大地に生きる、大道商人300人にインタヴュー。取材期間11年、インド大陸を縦横無尽、延べ1万4千キロの破天荒な旅の記録。90年代「旅本世界」の金字塔と絶賛された名著! 万華鏡のようなインド世界へ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
in medio tutissimus ibis.
4
独立を果たして久しくも、未だ近代化がその広大な領土には行き渡っていない頃、経済開放前夜に微睡んでいた人々の息遣いがここにある。庶民の多くが、父祖と同じ生き方をする事を疑っていなかった時代だ。同時に、ここに収められた著者のインタビューした典型的インド大道商人300人の中にも、生活のために故郷を後にし、あるいは新たな職に手を付けようとする人が少なからずいた。市場開放の前後で何から何まで変わってしまったのではないとの思いを起こさせる。ただ、常に変わっていく事だけが普遍ならば、かつて我々にもこんな生活があったのだ2018/06/24
東森久利斗
2
驚愕、納得、Power of India! ビックリ商売ベスト5、オウム売り、歯医者、七変化、遊覧者屋、体重測定屋。1回25パイセ(2円50銭)、1日10ルピー/100円、月500ルピー(1980年代当時)、10歳、歴25年、子供5人、世襲、インドを支える驚きの現実。出版後30年、今や日本を超える経済大国、世界最先端のIT先進国。気になる大道商人の今、廃業、絶滅間近の大道商人のその後の人生。2023/06/30
koguma
2
インド紀行もの。作者は27歳でインドを初めて訪れて以来、16回にもわたってインドに旅に出ているらしい。一体あの国にどうしてそこまでの魅力が・・?? 未知の国インドではあるが、一度くらいは行ってみたいなぁという気になった。2008/09/10
しょ~や
1
インドの物価に驚かされる。今でも郊外はこんな感じの苦しくも緩やかな暮らしぶりなのだろうか2012/03/24