内容説明
突然、四十八歳の上司が茶髪にした。彼は自分がキムタク似だと思っているが、外見だけを取り繕ってるみっともないおやじなのだ。そんな彼が渋谷でナンパしているのを見てしまい……(「恥ずかしい人」)。勝手な人、ケチな人、スケベな人etc.気づくと増殖中の大迷惑なおやじたち。でもどこか笑えてちょっと可愛いその生態を愛情込めて描く爆笑小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
98
★★★☆☆20030 色々な『おやじ』が収録?されてます。優柔不断おやじ、勘違いの恥ずかしおやじ、お腹ゆるゆるおやじ、定番ハゲおやじ、心配性のうろたえおやじ、自分勝手おやじ、まめ過ぎてウザいおやじ、どケチおやじ、ひとり孤独おやじ、やる気無しおやじ、スケベおやじ、これはある意味、おやじという生き物の辞典。男性は読んでおいた方がいいかもしれません。反面教師として。もちろん女性も読んで損は無いと思います。おやじを飼う際のハウツー本として、または、おやじの生態分析に。(笑) 群さんは、おやじ研究の第一人者だね。2020/03/15
アリ子
27
いろんなおやじを楽しんだ。断れない人には会ってみたい。うろたえる人はとても微笑ましい。恥ずかしい人やスケベな人は、遠くからこっそり観察したい。ひょっとしたらうちにいる"おやじ"でも一章できてしまうかも!?2014/05/22
米太郎
24
・こうはなりたくないなあ。今風に言うならちょっとイタいおじさんたちの短編集。まだこれくらいなら…と許容できるものからムリなものまで。十人十色でした2023/12/02
クキモン
15
絶対に周囲にいて欲しくないと思う困ったオヤジの短編集。けれども絶対に許せないというほどでもない。皆、どことなく愛嬌がある。作者もオヤジに反省を促すのではなく、楽しんでいるフシがある。 読者も楽しめました。面白かったです。2024/05/28
酔いよい
15
う~む、世のおやじたちの見苦しい生態の数々(笑)。登場するのは「断れない人」から「スケベな人」まで12人のおやじたち。「ゆるい人」や「うすい人」なんてのも。「ゆるい人」とは、お腹がゆるい人。通勤電車の中で突如として“緊急事態”に見舞われ悪戦苦闘するおやじが登場する。読んでいてちょっと冷や汗ものだったけど、どうやら事なきを得てよかった(笑)。「うすい人」では、日増しに減っていく毛髪を死守すべく、涙ぐましい努力をするおやじの姿が描かれる。しかしまあ、それにしても群さん、おやじたちをよく観察してるなぁ(^^;)2014/04/24
-
- 電子書籍
- 谷間のゆり 講談社文庫