内容説明
インドの世界最大スラムで市民運動に目覚めた伊勢崎賢治は国際NGO職員として西アフリカ・シエラレオネに赴き、インフラ整備に尽力。その後十年にわたってアフリカの開発援助に携わる。二〇〇〇年代には東チモールやアフガニスタンなどで武装解除を指揮。矛盾と危険が渦巻く現場に命を賭す男の目に映るものとは。迫真の人物ノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
プレイン
8
インド留学中に携わったスラムにおけるソーシャルワーク活動を原点として、国際NGOのディレクタとして伊勢崎賢治はアフリカ最貧国のシエラレオネやケニア、エチオピアでの開発援助活動を通して国家の運営をサポートしていく。そして国連PKOで東チモールやシエラレオネ、アフガニスタンでテロリストや武装集団を相手に武装解除を進めていくこんな凄い人物が日本人でいたとは全く知らなかった。紛争地域での日本としての国際貢献の在り方など考えさせられることは多い。このような世界で日本ももっと貢献して欲しい。でも家族は大変だろうな。2016/10/14
takao
1
ふむ2020/02/22
PP&AP
0
伊勢﨑本人は至極真っ当なことを言うている。周りが我田引水、牽強付会をやっておる・・・2016/11/01
うたまる
0
「僕たちのやったことは軍事オペレーションからすると、間違いだったというしかない」……彼の活動って本当に紛争解決に役立っているだろうか。欧米のロジックに乗っている限り、解決よりも混乱のために尽力しているようにしか見えなかった。紛争解決のための一番の有効策は、言うまでもなく「当事者に武器及び弾薬を売らない・渡さない」ことだ。シオラレオネも東チモールもアフガニスタンも、自前で武器弾薬を製造する力なんてない。誰かが世界中に武器をばらまいているのだ。そう、皮肉なことに世界で最も平和や自立や人権を口にする国々が。2025/03/06