内容説明
極道の娘に生まれ、覚醒剤、暴力、セックスに明け暮れた十代。収監された鑑別所の窓から見た月はあまりに遠く、現実は少女に対し容赦なかった。出所後もさらなる薬と肉欲の快楽に身をまかせ、初めて愛した男との生活も破綻。過去と決別するため、彼女が自らに科した想像を絶する試練とは…。35年間の凄絶な半生を赤裸々に綴った問題の私小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
58
極道の娘に生まれた作者の私小説。ずぶずぶと深みに引き込まれていく中で、主人公の判断があまりにも安易すぎるのには嫌悪感を抱いたものの、その展開の凄惨さには度肝を抜かれ、全体としては楽しめた一冊でした。2021/02/11
だいごろう艶麗
12
昔読んだの忘れてて再度読んでました。忘れてるくらいだから、一冊読めた!と思ったら再読本になって!2回目読んでも、極道の娘としか内容が入ってこず、感想書くことに難儀な本です2022/12/11
greenman
10
極道(ヤクザ)の家に生まれた子どもは、普通とされる子どもたちより人生の起伏が激しい。天藤さんの家も例外ではなかった。父親の事業がうまくいっているときはお金に困らないけれど、一度調子がかげるとドンドン生活が悪くなる。その生活は、ぼくたちがみるリアルなドラマや物語とは少しちがう機微が働いている。極道とはまったく関係ないようにみえる生き方をしているぼくたちに、彼女の生き方や日陰者とされる人生は、カタチが幾通りに変化するぼくたち自身の影にみえる。2010/05/15
だいごろう艶麗
8
実話話で怖い。でも読んで良かったとは思わない。2015/06/30
ナッシング
7
極道の世界ってどうなっているんだろう? と思って読みました。極道についてはほとんど書かれておりません。ヤクザの娘として生まれた人の激動の半生が書きつづってあります。そういう意味では当初の期待は外れたのですが、これはこれで面白かったです。2017/04/07