内容説明
超高齢化社会の日本で、老人介護のために開発された「パワードスーツ」。手足に装着するだけで途轍もない力を発揮する新型機器であるが、その陰で老人たちが次々と失踪、さらに殺人事件も発生し、現場にはなぜかパワードスーツが残されていた! 超絶の発想と展開で読み手を見事に騙す、乱歩賞作家の快作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
41
読んでいて寒気がした。エノキダケ(若者)や政府(社会)の未来の老人に対する仕打ちは、このようなものではないかと変に悟ってしまった自分がいる。奥様に先立たれた81歳になられた男性が、精神障害の二人の息子の世話をしておられたのに、些細な事で息子に刺され亡くなられた。高齢者は益々増え、少子化に拍車がかかる。東北の原発障害もいずれ出てくるだろう。地震国の日本に原発がそれほど必要なのか、非正規労働で若者は働く気が起きるのか。安保法案がそれほど大切なものならもっと丁寧に。生殺与奪を握る経済界や米。議員を選んだのは私達2015/09/13
み
22
口ぽか〜んな読後です。近未来にはエノキダ系なヒトが実在しそうだわ、スリーノックダウンなんて困るよね、などと読んでるうちに、ハチャメチャな展開(^^;この作家さん作品の幅広いね…。2015/09/02
kei@名古屋
15
予想外の結末と言われるとまさにそうかもしれない。でもなんだろうか?プリズントリックからの成長を期待して作者の本を読んだらまったく別の方向から来たという感じです。面白いかって?それは読んだ人次第だろ。これは、、、、未来なのか古いトリックなのか?もう私にはよくわからん2014/09/28
詩界 -うたか-
6
#読了◆本部長はパワードスーツを生産し、動いていた。このパワードスーツを質に入れ金を手にするものがいる中、行方不明が多発。なんでも動くようになれるパワードスーツのエンターテイメントでぶっ飛んだ世界が登場!◆独特な世界戦で大人たちのバタバタがみえる。2020/07/28
王蠱
6
ジャンル的にくくるならSF的ギミックを扱ったミステリなのだがクオリティが酷いというか無駄に軽い。パワードスーツが一般実用化されつつある近未来という舞台設定に高齢者問題やエノキダ系などの社会問題を付与したところまではいいとして、その中で動くキャラ達がどいつもこいつも悪い意味で勝手気まますぎるのがまずどうにも鼻につく。そこに加えミステリとしては致命的なレベルの対読者へのアンフェアと叙述トリック・ミスリードがかなり雑。推理しなくても殆ど直観で真犯人は当てられたが動機などもふわふわしているしどうにも呑みこみづらい2014/08/30