内容説明
織江が実の娘であることを知った松浦静山。だが静山は、織江にそれを知らせぬまま、ひそかに守りつづけることを決意する。一方、織江は江戸の市中に潜み、母の死、そして一生追われ続けるという過酷な運命に打ちのめされ、酒に溺れる日々を送っていた。時には死すら、頭をよぎる──。そんな織江を捕らえるため、新たな刺客が放たれた。「夜に溶ける」と噂される不気味な忍びの正体は? 大人気シリーズ、緊迫の第6弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mr.lupin
45
シリーズ第6弾を読了。織江が実の娘であることを知った松浦静山。だが静山は、織江にそれを知らせぬまま、ひそかに守り続けることを決意する。一方、織江は江戸の市中に潜み、母の死、そして一生追われ続けるという過酷な運命に打ちのめされて、酒に溺れる日々を送っていた。ドキドキする展開ながらも、彦馬の謎解きは何故かしらホット一息付けるな。⭐⭐⭐★★2023/07/12
優希
41
何とか逃げ延びることができた織江さんに一安心ですが、意外な人との血縁関係が明らかになり驚きですね。ただ、静山は本当のことを伏せたまま織江さんに接し、守ることを決意するなんて健気すぎます。一方の織江さんは母・雅江さんの死と一生追い続けられるという過酷な運命を背負ってしまったようで、荒れてしまいます。本当に痛々しくてたまらないのに、新たな刺客まで現れて織江さんの運命はどこまで悲しいんだと思えてなりません。織江さんと彦馬は相変わらず会えないままなのが切ないです。2人には幸せはやってこないのでしょうか。2014/08/11
金吾
34
御庭番との戦いは激しくなってきました。純愛と戦いの両方にドキドキしながら読んでいます。2022/11/19
のびすけ
32
シリーズ6作目。前巻の壮絶な戦いのあと、根岸の里でひっそりと息を潜める織江。物語が大きく動き始めるかと思ったが、彦馬は相変わらず身の回りの謎解きに忙しい。織江の行方を追う刺客・宵闇順平。闇に溶け込み気配を消す忍びだが、自分では気付かないおやじ特有の体臭で、織江に気配を感付かれてしまう。なんと悲しいおやじの性‥。彦馬の養子・雁二郎の意外な正体。さて次巻の展開は!?2021/10/05
金吾
29
失意から立ち直った織江にとりモチベーションは彦馬であることがよく伝わります。静山の織江に対するフォローは相手のプライドを考えつつ愛情に溢れた処置だと感じました。2023/04/25