内容説明
人と“ヒトデナシ”と呼ばれる怪異が共存する世界――。名探偵・秋津は、怪盗・無貌によって「顔」を奪われ、失意の日々を送っていた。さらにある日、親に捨てられた孤高の少年・望が突然あらわれ、隠し持った銃を突きつけられる! そんな折、無貌からは次の犯行予告が届く。狙われたのは鉄道王一族の一人娘、榎木芹。つづく怪異と連続殺人事件! “ヒトデナシ”に翻弄される望たちが目にした真実とは!? (講談社ノベルス)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
53
古き良き探偵小説。ただし昭和めいた世界に「ヒトデナシ」というSF要素が絡む顔を失った探偵と新米助手の再起の物語。ヒトデナシや宿敵要素ありながらも、それよりもかなり挫折と、復帰。旧家の横溝ムードが強い・・・だからこそ、最後には救われるが。犯人?ある意味当然の罰。
ソラ
11
内容(「BOOK」データベースより) 人と“ヒトデナシ”と呼ばれる怪異が共存していた世界―。名探偵・秋津は、怪盗・無貌によって「顔」を奪われ、失意の日々を送っていた。しかし彼のもとに、親に捨てられた孤高の少年・望が突然あらわれ、隠し持った銃を突きつける!そんな二人の前に、無貌から次の犯行予告が!!狙われたのは鉄道王一族の一人娘、榎木芹―。次々とまき起こる怪異と連続殺人事件!“ヒトデナシ”に翻弄される望たちが目にした真実とは。 2009/01/17
芍薬
10
さすがのメフィスト。このパラレルな世界観と人物感が良いです。もうちょい助手君が成長してくれた方が私好みですが。2014/10/16
CCC
8
落としどころに納得感と満足感があって良かった。はじめのうちは顔を奪う妖怪みたいな存在やら資産家の一族やらが出てくるわりにはやや展開が地味に思えたけれど、ことが動き出してからはずっと面白かった。読者に対するサービス精神が感じられた。2022/02/20
よっぴ
8
無貌伝、異世界ミステリ、伝奇小説。。ずいぶんと前に読んで感想は書いていなかったこの本第1。。ヒトデナシという人で無い者と自信を無くした名探偵、少年の話でした。随分と思い切った展開だった事を覚えています。ひたすら謎を追いかけるタイプの本ではなく、読者にこの不思議な世界観を伝える為の本かとも思います。2018/08/16