幻冬舎単行本<br> まいまいつぶろ

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幻冬舎単行本
まいまいつぶろ

  • 著者名:村木嵐【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 幻冬舎(2023/05発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344041165

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内容説明

●週刊ダイヤモンド(2023年6月10・17合併特大号)書評掲載(評者:昼間匠[リブロプラス商品部])
●読売新聞(2023年6月13日付)書評掲載(評者:川村律文[読売新聞文化部])
●日経新聞(2023年6月15日付)書評掲載(評者:縄田一男[書評家])
●週刊現代(2023年7月1日・8日号)書評掲載(評者:東えりか[書評家])

口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、
その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた君主。
第九代将軍・徳川家重。
しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのか――?
廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

494
第170回直木賞候補作第五弾(5/6)、村木 嵐、初読です。今年の歴史小説No.1の感動作でした。しかし「まいまいつぶろ」がそう言う意味だとは・・・ 徳川 家重は、現代のホーキング博士のような存在だったのではないでしょうか❓ 第12回 日本歴史時代作家協会賞作品賞&第13回 本屋が選ぶ時代小説大賞の二冠および直木賞候補作も納得、今回直木賞受賞作が二作の場合は、本書とその他の現代小説だと思います。 https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344041165/2023/12/21

パトラッシュ

449
まいまいつぶろと周囲から揶揄されるほど重い身体障碍者の徳川家重が将軍たり得たのは、その意思を理解し伝えられる大岡忠光がいればこそだった。権勢を誇って汚職三昧も可能だった忠光だが、忠臣として家重に献身した君臣一体の理想像として描いていく。健常者である幕閣は家重を蔑んで悪だくみをするが、頭脳は聡明な家重は忠光の補佐よろしきを得て郡上一揆の真相を解明し、田沼意次を登用するなど父吉宗に劣らぬ政治的実績を残せた。強い孤独に苛まれる権力者が真の友を得た友情と信頼の人間讃歌であり、読後感のよい良質の歴史小説に出会えた。2023/07/23

修一朗

321
九代将軍徳川家重についてはほとんど知らなかった。障害があり,まいまいつぶろと陰口をたたかれながらも将軍職を全うした人物と知って感動した。いざとなれば軍を指揮しなければならない立場で馬に乗れないということが致命的な時代だったのだと思う。しかも家重の言葉を唯一解する大岡忠光が実在の人物だったなんて。あの時代に忠光とのに二人三脚で吉宗の後をちゃんと継いでみせた。御三卿体制の整備,田沼意次の台頭など,この時代の情勢もたっぷり知ることができた。で,田沼意次に差配を任せた十代将軍家治時代に移行するのだね。感涙もの…2025/02/03

はにこ

316
徳川家重の話に初めて触れた。家治の父としか認識が無かったけど、障がいを背負った人だったんだなぁ。その家重の言葉を分かる忠光との二人三脚の人生。忠光が居てくれて良かった。忠光はきっと自分の意見もあっただろうにそれを一切見せずに役に徹したのは立派だったし、それゆえにやり遂げられたのだろう。この時代の歴史背景も分かって興味深かった。2024/01/29

タツ フカガワ

268
八代将軍吉宗の嫡男長福丸(後の家重)は、へその緒が首に巻きついたまま生まれたため長じても右半身は麻痺、左手も震えて字も書けず、口から出るのは言葉とは思えぬうめき声だった。そのため家重を廃嫡して継嗣は英明の声が高い弟の宗武にという声が幕閣からあがる。そんなとき家重のうめき声を言葉として理解する少年(後の忠光)が現れる。権謀術数が渦巻く江戸城で、家重と忠光との愛と忠義の絆に読書中何度も涙腺が刺激される、“徳川もの”には珍しい(?)清々しい余韻を残す本でした。2024/04/15

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