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内容説明
どうぞこの本を手に取って、クラシックの世界の中へと踏み込んでみてください。先は急がなくてもいいのです。ゆるゆると散策するつもりで。飛ばし読みでも大丈夫です。そして、気になる作曲家、作品、演奏家がいたら、聴いてみてください。そして、「あなたの美」を見つけてください。
クラシックは縦横の線だか表のようなものだと思ってください。縦線は作曲家や作品、横線は演奏家です。作曲家がいなければ、音楽は生まれません。しかし、演奏家がいなければ、現実の音として聞こえてきません。作曲家と演奏家の絡み合いにこそが、クラシックの楽しさであり、ややこしさであります。どちらに興味をひかれてもいいので、おもしろそうだと思ったら聴いてみる、ただそれだけを考えればいいのです。
(「はじめに」より)
目次
はじめに
第1章 クラシックとは、どんな音楽か?
第2章 クラシック音楽の「聴き方」
第3章 クラシック音楽の「種類」
第4章 楽器の話
第5章 クラシック音楽の作曲家たち――その1 リュウリからシュトラウス一家まで
第6章 クラシック音楽の作曲家たち――その2 国民楽派から武満徹まで
第7章 おすすめの演奏家たち
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかむー
6
クラシックに興味を持ち、ちょっと知識を持ちたいな…という気持ちで購入。クラシックについての話も面白かったけれど、作者の考え方が素敵だなと感じた。好きなように聴けばいいし、何回か聴いてから感じる曲の素晴らしさもある。特に冒頭の「本当の人生の歓びは、人に教えてもらうもの、与えてもらうものではなくて、自分自身が見つけたり遭遇したりするものではないでしょうか。」という一文に全てが詰まっている気がする。自分が素敵だな、と思えるクラシックとの出会いや曲の楽しみ方を見つけられたらいいな。2023/02/03
Cinita
5
audibleにて。クラシックはたまに聴く程度で、歴史や作品形態、用語など体系的な知識はほとんどなかったので読めてよかった。皮肉交じりの忌憚のない書きぶりが楽しい。後半の作曲家や演奏家たちの短評は、作風やおすすめの楽曲、エピソードなどが端的にまとまっているし、曲調を解説する語彙や表現が実に多彩で興味をそそられた。調べて聴いてみよ! しかしオーディオブックだと気になった曲名を見返したり、実際の曲を聴きながら読んだりできないのが辛いな。鑑賞の手引として役立ちそうなのでそのうち紙かKindleで買いたいね。2023/06/13
オールド・ボリシェビク
5
書名通り、「はじめて」の人たちに向けて買いていているのだが、そこはクセが強い著者のこと、自分の好みをぐいぐいと押しつけてきて面白い。この人のクラシック批評本を今世紀初頭によく読んだものだが、三つ子の魂百までで、書いていることは変わっていないものだ。まあ、音楽という極めて抽象性が高い芸術を、言語化するということは難しい、技術を必要とするものであって、その技量には十分に達していることは確かである。2023/01/25
ニョンブーチョッパー
4
★★★★★ クラシック音楽の入門として最適。堅苦しくなく難しくもなく読みやすい。作曲家や演奏者についても、好事家への目配せもありつつ、ほどよくライトな感じで好印象。2024/04/22
訪問者
4
タイトル通り、クラシック音楽の入門書として書かれた本であり、そのせいか許光俊先生もいつもに比べて大人し目の語り口である。クラシック音楽について極めて明瞭に分かりやすく解説しており、後半は主要な作曲家、演奏家を紹介している。これから聞き始める人には有益な1冊。2023/09/20
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