講談社現代新書<br> 超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

講談社現代新書
超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』

  • 著者名:竹田青嗣【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 講談社(2022/12発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062881692

ファイル: /

内容説明

主観と客観の一致は原理的にありえない。
近代の哲学者たちを悩ませてきた「認識問題」の難問を解くために
フッサールが考えた「現象学的還元」とは?
「内在-超越」、「構成」、「絶対的所与性」……。
さまざまな批判にさらされてきた現象学の誤解をとき、その核心に迫る一冊。
近代哲学の重要な原理を平易に読み解く大好評シリーズ第三弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イプシロン

34
タイトルにあるとおり、フッサールの『現象学の理念』という著作についての解説書なので、内容は上掲著に書かれている現象学の「原理(現象学はこういう前提条件を設定したうえで明証し、結論が出される学問だという説明)」を解説した内容になっている。したがって、フッサール哲学ないし彼の現象学全般を解説したものではない。が、一応はギリギリ、現象学全般を範疇に収めている。しかし現象学そのものを知るには難しすぎる記述であろう。なので、竹田氏の著作で現象学を知りたい向きには『はじめての現象学』が適しているかもしれない。2022/11/08

SOHSA

28
《購入本》フッサールの説く現象学を竹田青嗣による超解読により解りやすく読み手に案内している。フッサールは難解であるが、このように指し示してくれることで非常に理解が容易になった。筆者自身が述べているように本書で主張されているフッサールの現象学理解は正統派ではないかもしれない。しかし、ここでの言説は非常にすっきりと腑に落ちる。現象学がまさに「現象」学であるところにその理解の鍵があるようだ。ここがある意味理解できたことで、本書がこれ以降の、或いはこれ以前の思想哲学に対する理解の足掛かりになるような気がする。2015/05/10

Uncle.Tom

19
(再読)個人的には、哲学の中で唯一人間味を感じる論理展開で気に入ってます。学術的にはあまり好かれてないようですが‥。フッサール現象学ではそもそも主観客観図式をやめろ!と主張されてます。その上で、あえて独我論的主観から論理を展開していきます。そもそも、完全な客観など人に認識できるわけがない。ならば、最も重要なことは"何が私達にとって現象に対して最も確実に妥当しうる認識となるのか"それを探っていくこと。僕自身が好きなのは以前まではおざなりにされがちであった主観から認識をスタートさせようとした点ですね。2020/05/24

Uncle.Tom

18
やはり、フッサール現象学には大きな可能性を感じます。様々な学問を学んできましたが、どれも主観-客観図式に基づいているため、素っ気なさを感じてしまいます。そして現代社会は、それをよしとして受け止めています。一見すると日常生活を送る上では特に問題はなさそうに見えますが、しかしこのような状況では人間の主観という面が相当蔑ろにされていくことを、おそらく多くの人は無意識的に感じ取ってるのでしょうね。だからこそ精神疾患が蔓延してるのでしょう。改めてフッサール現象学に立ち返って考察し直してみる必要性を感じます!2020/01/02

塩崎ツトム

14
ものすごく難しく、ぶっちゃけ理解できてないんだけど、「妥当性」を見出そうとする意志、安易な懐疑論・相対論に逃げないことの重要性だけは妙に心に残っているのである。2024/03/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5242119
  • ご注意事項

最近チェックした商品