内容説明
6G時代の国際ビジネスに必須な予備知識がこの一冊で学べます。
米中デジタル戦争下の経済安全保障の戦略とは?
スマホ、顔認証技術、個人情報・・・デジタルデータはどこまで安全なのか?
何を疑い、何を信用すればいいのか?
(本書の主な内容)
・データは「21世紀の石油」
・個人データはどうやって監視?
・宅配製品に仕掛けが
・中韓の台頭
・経済安保、3つのポイント
・日本の「デジタル敗戦」
・「デジタルミサイル」
・サイバー犯罪対策本部
・利便性とリスクが隣り合わせに
・監視ソフトの威力
「インターネット空間がここ数年、加速度的に公共空間化し、
社会のインフラとなった現状では、こうしたデジタル分野をめぐる
緊張関係が、国際情勢にも暗い影を落としている。
中国の電子機器大手ファーウェイの安全性について、
米中が激しく対立したのはその典型である。
そんな状況の中で、韓国のハイテク大手サムソンが
スマホ市場で漁夫の利を得るなど、デジタルをめぐる国際的な
経済活動で、生き馬の目を抜く競争が続けられている。
そんな情勢の中で、日本はどう戦っていくべきなのか」
(著者「まえがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるわか
9
[警察官僚。インターポールサイバー総局長。2022年1月刊]データは漏洩ではなく盗まれている。個人データのポイント:①個人情報保護(データサーバーがどの国にあるか→その国の法令でしか保護されない)、②経済安全保障(CBPR、米NIST SP800-53/171)。米中はどちらも国家安全保障を理由に世界各地で情報やデータを収集。スノーデンの暴露(2013年)。通信機器へのバックドア設置、IXポイントおよびデジタルプラットフォーム事業者からの情報収集。利便性と行動の可視化は表裏一体。2022/04/25
あんさん
6
著者は警察庁からインターポールで活躍した方。主に国際間のサイバー犯罪と国家間の諜報活動についての内容。スパイ防止法がない日本は世界中の諜報活動やサイバー犯罪の特区になっているとか、国際機関で活躍する日本人の減少への危機感が伝わってくる。「このような目的で、あなたのデータが他国に収集され、あなたへのオススメとして特定の傾向の記事ばかり出てくるようになり、知らず知らずあなたの政治的な意見まで操作されてしまう。そんな最悪の事態が起きかねないのが、現代のデジタル社会である」2022/09/14
gokuri
4
世界規模で起こるサイバー犯罪や、著者のインターポールでの経験を語った本。 「超入門」といっても、もう少し技術的な事象や、犯罪の仕組みや対応について、具体的な記述を期待していたので、やや拍子抜けした。 世界の情勢や日本の対応の停滞、遅延はそのとおりだと思うが、組織や人材育成くらいしか対応がないのかと思うと、はなはだこころもとない限りだ。 Zホールディングスにおいて、今後著者がどのように活躍するのか期待したい。2022/08/14
井川浩
3
期待していた内容とは少し違うかなという印象でした。なんとなく著者のエッセイのような感じを受けました。インターポールというキーワードがやたらと出てくるのと、時折 銭形警部のことに触れるのが鬱陶しさを感じたのは私だけかな?2022/02/06
おい
2
タイトルの内容より、インターポールno2とめったに聞けない視点からの話はなかなか興味深かった。日本の戦略性のなさはどうしようもなさそうだ。 ★★★2022/07/13