ピアニストの脳を科学する - 超絶技巧のメカニズム

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ピアニストの脳を科学する - 超絶技巧のメカニズム

  • 著者名:古屋晋一
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 春秋社(2021/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784393935637

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内容説明

10本の指を自在にあやつり、1分間に数千個にのぼる音を超高速で鍵盤から紡ぎだす。その超絶技巧と驚異の記憶力を支える脳のメカニズムを、最新の知見により明らかにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

pino

130
ピアニストの脳の地図は長年の訓練により書き換えられ、ピアノ演奏に特化しているという。脳のケーブルを包む鞘や脳部位の体積はアマチュア演奏家よりも大きく、また特殊な脳回路や優れた聴覚野の存在は精度の高い洗練した演奏に繋がっている。体中のセンサーをフル活用して、人々を魅了するピアニストの能力は、遺伝?いえ。幼少期からの練習の賜物だそう。一方で手指が思うように動かせなくなる病についても頁を割いている。ピアニストの故障はアスリート並だと知った。著者の「科学で芸術をサポートしたい」という切なる願いも溢れ出ている良書。2017/05/15

パフちゃん@かのん変更

85
ピアニストは感性豊かな芸術家であるとともに、高度な身体能力を持ったアスリートであり、優れた記憶力、ハイスピードで膨大な情報を緻密に処理できる、高度な知性の持ち主。小さい頃からのたゆまぬ努力が必要と言われますが、11歳までの練習はすればするほど鞘を発達させることができるらしい。どれくらい練習すればいいかというと、一日当たり平均3時間45分の練習が演奏技術を維持するために必要。しかしイメージトレーニングをしてそのあと普通に練習すればイメージトレーニングの時間も練習したことになる。あと、大切なのは脱力と姿勢。2015/10/26

HoneyBear

55
やっぱり楽器を幼少時に本格的にやると脳の機能に大きな差を生むようだ。アインシュタインもプロ並みのヴァイオリン弾きだった。確かに楽譜や音などの多くの情報を瞬時にプロセスして複雑な司令を指先に伝えるのだから脳の成長に寄与するだろう。その差が、脳の「省エネ」(無駄な経路を使わず効率的に情報・司令を伝達)の巧拙からくるというのが面白い。私は何も楽器を学ばなかったのが本当に残念だ。脳に効くくらいに楽器をやるとなると手や指を痛める危険があるスポーツなどはできなかったのだから… と自分で慰めている。2014/01/10

ひめか*

44
ピアノ弾きにとっては読むべき一冊。ピアニストの脳、実に興味深い。やはり毎日ちゃんと練習する、音を聴くことは大事だな。一番衝撃だったのはイメージトレーニングの効果。旅行に行った時などピアノ弾かなくても、ピアノ弾いてる指の動きを思い浮かべるだけで、帰ってきてから練習すると、同じ期間弾いて練習したのと同じ程度まで脳の働きは向上する!これは使える。脱力や指の独立は、無意味な筋力を使わずに疲れないためにも大切。肩から腕、肘の使い方ももっと上手にできるようになりたい。音楽を多く聴くことも重要だと思った。参考になる!2015/10/03

あやの

42
「ピアニストは省エネの達人」これに尽きるようだ。高速で弾いているときも、筋肉の動きはもちろん省エネだが、脳細胞も活発に働いているわけではないのだとか。筆者はピアニストの脳や筋肉について多くの実験を行っているとのこと。本書も様々な実験結果を紹介してくれている。この内容をぜひ映像で見たいものだ。文字で読むだけとちがって、興味深いものになるだろうなと思う。大人になってからでも毎日練習することは無駄にならないということで、それは励みになった。ピアニストがその力を維持するには1日に3時間45分の練習が必要!2023/12/17

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