患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する

個数:1
紙書籍版価格
¥3,520
  • 電子書籍
  • Reader

患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する

  • ISBN:9784622089513

ファイル: /

内容説明

なぜ病いを語ってすれちがうのか? 米国の内科医がヒューマンストーリーを通して、医師と患者のコミュニケーションを徹底分析する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

21
面白かった。診察室でかわされる医師と患者の会話のすれ違いのパターンは、日本でも同じだと思う。目指すところは同じ治療と回復であるはずなのに、すれ違っていく、理解しづらい壁がある、その謎に、具体的なエピソードと科学的研究の両面から迫る内容で、医師でなくとも対人援助職の人なら読んで得るものがあるはず。同時に、自分が患者になったときにも役立つかもしれません。おすすめ。2021/03/20

DEE

14
医者も患者も当たり前だけど人間である。でも求めているものと与えられるものに、あまりにも大きな乖離があるため、同じ方向を見ながら違うものにフォーカスしている時が少なくない。 患者は話を聞いて欲しい。でも医師には話を聞く時間的余裕がない。さらに訴訟を恐れ踏み込んだ治療ができない。 ある程度分業してもいいのではと思うのだけど、責任の所在を考えると難しいのかな。 医療従事者の片割れとして考えさせられるエピソードが多かった。2021/06/06

6ちゃん

6
診察における医師と患者で交わされる会話について、著者の生々しいエピソードと医療におけるコミュニケーションの科学的見地を基に、診察における医師の振舞い方について考察した良書。著者の文才と実直な語りも光り、ドラマチックな読み物としても味わい深い。AIによる医療への影響が如何に大きくとも、会話という行為は一見容易に見えて実に難易度が高く、今も医療的価値が非常に高いことが本書を通じて分かる。「相手を理解するために誠実に聞く」行為の効用は医療だけでないのは明白。ビジネスマンや教師、親となる人にも本書を薦めたい。2021/05/29

coldsurgeon

6
現代医学は、種々の診断ツールが発達し、それが診断を多角化している。しかし、最大にして最良の診断ツールは、医師と患者との会話であり、それがもっとも病衣を発見してきた。患者の話したことと医師が聞いたこととは、別の内容になっていることがあり、知らぬ間に、コミュニケーションエラーに陥っている。それぞれの固定観念や無意識の偏見、共有していない情報などの事象により、医療ミスにつながることも多い。医師と患者のこみゅの問題が、物語として提示され、解析されている。十分に考えなくてはいけない問題提示だ。2021/05/14

takao

4
ふむ2023/11/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16798803
  • ご注意事項