内容説明
人類を救うため、どん底令嬢が立ちあがる！
「ロメリア伯爵令嬢。君との婚約を破棄する」
アンリ王子がそう宣言したのは、魔王を倒した直後だった。
王子の側には聖女エリザベート、帰らずの森の賢者エカテリーナ、東方の女剣士呂姫が並び立ち、「役立たず」と弾劾の指を向ける。
だが王子達は知らなかった。
ロメリアには幸運を授ける『恩寵』と呼ばれる奇跡の力があることを。
婚約者を失い、仲間からも見捨てられたロメリアだが、彼女はくじけなかった。
祖国にはいまだ魔王軍がはびこり、魔族に囚われ奴隷となった人たちがいたからだ。彼らを救うため、行動を開始したロメリアの前に数々の困難が立ちはだかる。
まず軍隊が手元にない。傷を治す癒し手もいない。資金が無い。
しかしロメリアは、全ての問題をアグレッシブに解決していく。
「軍隊がない？ 地方領主を脅して砦を乗っ取りましょう」
「傷を治す癒し手がいない？ 教会と話をつけて融通してもらいましょう」
「お金がない？ 商人たちと商談して、資金を出させましょう」
「手に入れた兵隊が新兵ばかりで使い物にならない？ 魔物を退治して経験を積ませましょう」
そして――ロメリアは忠誠を誓う者たちとともに、いま出陣する！
※「ガ報」付き！
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 零細企業営業
23
主人公は武力を持たないか弱い女性だったが、脳筋で自堕落な方に行きがちな婚約者で所属している国の王子一行の裏方として様々な雑用をこなし。遂に魔王を暗殺する事に成功する。暗殺した後も魔王軍の追撃を振り切るために、魔族に奴隷にされていた人達の力を借りて何とか本国に帰ってくる事が出来だが、帰国直前に王子から婚約破棄とパーティーからの追放を言い渡される。結果、魔王討伐の栄誉は王子一行のみとなり主人公は共に行ったのに、居ない扱いにされてしまう。そんな彼女は魔族領から奴隷にされた人達を救う為に軍を創設しようと奔走する。2021/11/17
しぇん
20
KindleUnlimitedで。魔王を暗殺という形で倒した後のお話。暗殺なので全然戦争が終わってない状況。婚約破棄された主人公ですが地道な異能と経験を活かして軍隊を組織していくお話。田舎きら地味に育てていくので、まだまだ戦争とかの段階でないですね。あと、なんか魔王軍のが賢そうに見えるんですが。2023/02/19
ホシナーたかはし
17
魔王暗殺するアホ王子によくついてったなぁ、てのが感想。乙女小説によくある魔王討伐・婚約破棄後に、人間側魔王側に何が起きるのか、事細かに書いているのは確かに面白いです。ただ、元のネット版が未完・休載中で、いつ再開するかわからないのであれば、もういいかな。2020/07/06
瀧ながれ
16
kindleにて。コミカライズがおもしろかったので原作を。魔王を倒して英雄となった王子のパーティから、婚約破棄とともに追放された主人公。戦闘能力は皆無の彼女はしかし、指揮と後方支援のスペシャリストだった。魔王を失った魔物の残党に対処するため、彼女は傷心をいい訳にして辺境へ向かい、自らの軍を結成する。切り替えが鮮やかな主人公に好感が持てる。気性がいいので、質がいい協力者が集うのだな。魔王の死に様に引っかかるものがあるのだけど、この巻では触れられてないし、考えすぎかしら？2021/10/14
山のトンネル
10
漫画が面白かったので続きを小説で読もうと思ったが、テンポやリズムがイマイチ自分に合わなかった。。。一人称と三人称がやや入り乱れているような、改行で文のつながりがたびたび2段跳びになっているような。なぜか自分には読みづらい。戦記ものの小説を物語として脳が認識しているというより、戦記ものの小説を"将棋の盤面"のように脳が捉えているような感覚。文が連続して文章になっているというより、人差しずつ進行する将棋のような断続性を感じる。続きは気になるが漫画版で読もうと思う。2023/11/26
