ヒーロー文庫<br> ぼくは彼女のふりをする

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ヒーロー文庫
ぼくは彼女のふりをする

  • ISBN:9784074427550

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内容説明

中学生の少年が女子の制服を着る理由とは? 思春期の成長と葛藤を描いた、感動の青春ストーリー!

中学二年生の少年にはとある秘密があった。
それは、双子の姉の制服を着て、少女「ひかり」のふりをしているということ。

「ひかり」に好意を寄せる少年、立花。
少年の歪さを疑う養護教諭、真壁。
そして、「少年」を認識できない母親――。

亡くなった姉のふりを続ける少年は、
少年と少女の二つの生活を送るうちに、自分自身の在り方を問い始める。
「自分」とは何なのか。他人が認識する姿と本当の自分、どちらが正しいのか。
やがて、第二次性徴を迎えた少年は、
少しずつ「少女」を続けることが難しくなっていき……。


内田 裕基(ウチダヒロキ):脚本家、小説家。著書に『ぼくの初恋は透明になって消えた。』。

ゆうこ(ユウコ):イラストレーター。
『黒猫とさよならの旅』『花酔いロジック』など書籍の装画を多数手がける。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真白優樹

9
双子の姉を亡くし家庭が壊れた少年が、双子の姉のふりをして過ごす物語。―――虚像と実像、交わり並んで何を見る? 自分は何の為に、誰の為に。第二次性徴を迎えつつある子供達特有のどこか不安定な揺れ惑う感情。そんな卑屈で繊細、不確かで確かな二律背反した感情が繊細に描かれる物語であり、どこか不思議で歪、だけどどこか尊さすら覚える少年達の思春期の迷走が面白い物語である。道にはぐれて彼女と出会って、もう一度作り直して自分の道へ。遠く離れた街で再会した二人は、きっとまた仲良くなれる筈だから。 うん、面白かった。2020/03/01

リク@ぼっち党員

6
双子の姉を亡くしバラバラになった家族。これはこぼれ落ちる絆を留めようとする少年の物語。個人の世界を一変させるような出来事が起こっても、当然明日は何の変わりもなく訪れるし、周りの人は昨日と変わらず生きている。きっついなぁ。中学生、思春期を迎える段階でのこの経験は、読んでるだけでも心苦しかった。この年頃の親はなんだかんだで絶対的な存在。そこからの拒絶は世界からの拒絶に等しい。主人公はよく戦い抜いた。救いは不思議な縁と、引っ張り上げてくれる大人がいたこと。この縁が続いていくといい。2020/03/05

なぎ

3
なぜ少年は女子の制服を着るのか。そこに隠された理由は重くて決して少年一人で抱えきれるものではない。それでも少年は自分の存在意義を自身に問い掛けながらも「ひかり」を演じていく。繊細なようでいて不屈、母との関係や自分の性に悩みながら前へ進んだ主人公にそんな印象を抱いた。女装する過程で出会った立花との淡い青春模様もストーリーを彩っていた。再会した2人が今後どのような友情を育んでいくかも気になる。終盤の主人公とひかりの会話が好きです、仲良し姉弟で微笑ましい。主人公の名前がとても素敵! 2020/03/01

M a i n *゚

1
立花とのその後が読みたい!2021/12/06

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