ヒーロー文庫<br> 住職探偵

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ヒーロー文庫
住職探偵

  • ISBN:9784074427789

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内容説明

現役僧侶が贈る感動サスペンス! 探偵が住職に? 閉鎖的な山奥の限界集落で起こる連続猟奇殺人の真相とは!?

探偵・笹峰誓之助は住職の不貞を暴き別れるよう警告するが、
逆に自身の過去をネットにバラまかれ、
探偵会社から自主退職を促されてしまう。
さらに住職は本山に手を回し、依頼人であった妻・受海を
隔絶された山奥の寺――奥世本護寺に異動するよう辞令を出させた。
受海には難病を抱えた一人息子がおり、
大きな病院もない山奥での生活は困難だった。
実の妻と息子への非情な仕打ちに憤った笹峰は、
僧籍に入っていた過去の立場から、
受海の代務者として奧世郷に向かうことになる。
そこで笹峰は、独自の信仰を持つ「厖臓宗」の存在を知らされる。
厖臓宗では「無仏の刻」と呼ばれる時期に
生きたまま聖職者から喉仏を取り出す呪法が存在し、
その信者が潜んでいる奥世郷では、
過去幾度も死者が出ているのだという。
奇しくも今がその「無仏の刻」――。
笹峰は信仰深い郷に紛れ込む異分子、
厖臓宗の正体を暴こうとするのだが――。


建待 吉作(タケマチキッサク):北陸地方の寺院で僧侶をしながら執筆を続ける兼業作家。本作にてデビュー。

平沢 下戸(ヒラサワゲコ):イラストレーター。『戦国小町苦労譚』、『大須路地裏おかまい帖』など書籍の装画を多数担当。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

那由多

21
少年時代に放火をし人を殺した過去を隠して生きる、雇われ探偵の笹峰が職を失い、独自の宗教を持つ田舎の住職になるが、そこでは聖職者が8月に殺される予定だと告げられる。犯人が判明したのちに、あんなにバイオレンスになるとは思いもしなかった。 2020/04/28

nishiyan

15
かつて罪を犯し、今は探偵を生業としている元僧侶の笹峰誓乃助がある浮気調査を受けたことから、その依頼人に代わって山奥の寺へと代務者として赴く。そこで奇怪な事件に巻き込まれるクローズド・サークルもの。怪しげな美女、同じ傷を持つ助っ人、古い因習が残り信仰深い人々が住む郷、そこに巣くう独自の信仰を持った宗教の存在とそれぞれが願い願われる存在という共通点を持っている。何とも不思議な世界観だった。謎解きに関しては思いがけない幕切れだったが、その選択にあるものは業なのか愛なのか。多くの示唆を与えてくれる読後感だった。2020/03/12

真白優樹

10
許されぬ罪を犯した元僧侶、現探偵の男が僧侶として派遣された山奥の村で、神仏に出会う物語。―――忘れられた願われるものに願うは、人の業かそれとも愛か。 捨てられた信仰、歪められた信仰、そして閉鎖環境に漂う闇とその中で受け継がれた連綿たる教え。作者様だからこそ描ける宗教的で哲学な教えに満ちた物語。読み解いて受け止められた時、もしかすると忘れられた何かに触れられるかもしれない。信仰という行為の本質が分かるかもしれない。そんな愛と教えに満ちた、多くの人に読まれてほしい物語である。 是非貴方も彼等が待つあの里へ。2020/03/01

あさい

2
面白かった。神仏習合の村にひょんなことから訪れた住職。そこでは数十年に一度、神仏に関わる人が殺される事件が起きる――ということから始まる物語。元探偵の住職が様々なアイテムを駆使して敵から身を守ろうとしたり、それでも事件が起きたり。あっちこっちいろんなイベントが発生するし、うまくいえないんだけどすごくツボな話だった。最後まですごく好きd祭面白かった。2021/06/29

じゃぎー

1
Twitterにてご本人の宣伝ツイートを見て、現職僧侶の書いた小説が気になって読みました。仏教だけでなくて神道やキリスト教まで出てきて色々勉強されてるんだなーと思いながら読みました。堅い内容かと思って読み始めましたが、スラスラと読めてむしろ俗物的な単語も出てきて僧侶なのに大丈夫なの…?とハラハラしました。山奥の限界集落という舞台も良かったです。2020/06/15

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