創元推理文庫<br> クララ殺し

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創元推理文庫
クララ殺し

  • 著者名:小林泰三【著】
  • 価格 ¥779(本体¥709)
  • 東京創元社(2020/02発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488420154

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内容説明

奇妙な生き物やアリスという少女が暮らす不思議の国の夢ばかりみる大学院生の井森は、ある晩の夢の中で、不思議の国ではない緑豊かな山の中に辿り着く。そこには“お爺さん”なる男と、クララと名乗る車椅子の美少女がいた。翌朝井森は、大学校門の前で、夢で出会ったクララ──現実では「露天くらら」と名乗った彼女から、まるで夢の続きのように話しかけられる。彼女は何者かから脅迫を受けており、命の危機を感じていた。現実では頭が切れるが、夢の中ではビルという間抜けな蜥蜴になってしまう井森。二つの世界をまたぐ邪悪な犯罪計画から、クララとくららを守れるのか? 大人気『アリス殺し』の恐怖×驚愕ふたたび!/解説=千街晶之

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カノコ

55
おとぎの国の殺人事件、今回は車椅子の少女「クララ」殺し。なるほど、ハイジね!と思ったらそうではないらしい。地球とホフマン宇宙、二つの世界を行き来して繰り広げられる推理合戦と殺人計画は、非常にロジカルでクールだ。ビルが「探偵役」に据えられているのも嬉しい。今回はトリックの肝となる部分に検討がついてしまったため(とはいえ解けなかったが)、ミステリとしての驚きは前作の方が上。しかし、世界のルールが掴めたこともあり、個人的には今作の方が楽しめた。ビルや登場人物たちの胡乱な会話を楽しむ余裕ができたせいもあるかも。2020/04/11

うまる

45
メルヘンミステリ、シリーズ2作目。前作の"不思議の国"とは別の世界と地球とのリンク。ビル君の不毛な会話と空気を読まない発言が相変わらずで楽しいです。今回は別世界とアーヴァタールの関係だけではなく、記憶をイジれる人が出て来て、前作より複雑化しているので、前作を踏まえた上で読んだ方が良いと思います。ラストもアリスの方を読んでる方はニヤリです。"くるみ割り人形"がホフマンだと知っていたのに、全体的な仕掛けに全然気が付きませんでした。最初からダマされてたなぁ…。次のドロシイ殺しもめっちゃ楽しみ♪2020/03/16

ナオフミ

39
どの小説よりも喋りのパートが長く、どの小説よりも論理的で普段の会話ではあり得ないような当たり前のことを確認し合う小説だからこその会話を書いていて独自のセンスが輝きすぎているなと思いました。現実世界ともう一つの世界のSF風のミステリーは舞台を上手く融合し、舞台の雰囲気も上手く取り入れていてとても面白かった。2023/07/14

肉嬢★

38
シリーズ2作目!ビルの会話には大分慣れてきた(笑)殺人が起きた中で誰のアーブァタールか分からないのは人間不信になりそう...。しかし本当に個性的なキャラが多くて飽きないなあ~。個人的には礼都が好き♪このまま3作目を読む☆2023/01/10

hnzwd

36
前作と共通の登場人物で主人公の井森建。今度はクララ、、。前作と共通しているのは現実(に近い世界)とお話モチーフの二つの世界を行き来しながら、殺人事件の謎を解く点。前作とは法則性が違うのがポイント?ラストは、、前作より好みかな。この辺は人に寄る気がします。ドロシイ、ティンカー・ベルと続くようですが、この路線で行ってるのなら読みたいかも。2020/04/28

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