内容説明
麻薬の横行、仲間の裏切り…!? 失敗したら即始末、戦争の責任を押し付けられたペテン師が命懸けで復興計画に取り組む。
トリョラの街は敗北こそ免れたものの、戦争の爪痕が深く残り荒れ果てていた。
中でも義勇軍の代表として立ち回ることを余儀なくされたセイギは、
住民の悪感情を一身に引き受け、恨まれ尽くしていた。
貴族たちは戦争の責任を押し付けようとセイギを会議に呼ぶのだが
そこでセイギが提案したものは、トリョラの街の復興計画だった。
復興にかかる莫大な資金は私財を投じると主張し、
ハイジの後押しもあり、トリョラ復興計画は進められていく。
しかし自転車操業よりもひどい資金繰りに加え、命を狙われ続ける日々。
街には違法な麻薬が横行し始め、治安は悪化していくばかり。
追い詰められていくセイギは
大陸屈指の大商会の代表・クーンに融資を求めるのだが――。
片里 鴎(カタザトカモメ):広島県在住。本作にてデビュー。
岡谷(オカヤ):イラストレーター。
『レオ・アッティール伝 』、『京都骨董ふしぎ夜話』、『最強魔王様の日本グルメ』など、小説、ライトノベルの挿絵を中心に活躍中。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
17
★★★★★戦争に勝ったはずなのに、与えられたのは国境間際の何もない土地と形ばかりの貴族位、そして戦争の責任と市井からの憎悪。そんな状況に加え、採算がとれるはずのない公共事業、蔓延する薬物など、窮地に次ぐ窮地。読んでいて非常に陰鬱な気持ちにさせられたが、それだけに最後のどんでん返しは爽快だった。セイギが召喚された真意や、セイギの根幹を形成した父親の登場など、これらかの展開も楽しみだ。2019/05/30
あさい
0
面白え……どんどん倫理を踏み外してく正義。巻を重ねるごとに敵が増え面白さが増していく。2021/09/16