内容説明
異世界で起こる数々のトラブルを切り抜けろ! 嘘とハッタリを駆使して裏稼業をこなし、人脈を拡げて生き延びる男の運命は?
灰崎正義、25歳。
いかがわしいコンサルティング会社に勤め、人から
「ペテン師」呼ばわりされている。
静かに眠ることのできる安らかな日々を望んでいた。
だが、その生活は唐突に終わりを迎える。
仕事上の恨みを買い、刺されたのだ。
正義は気付くと異世界の荒野にいた。
今度こそ、ここで平穏な日々を過ごしたい
と願いながら辿り着いたのは、二つの大国に挟まれ
戦争に怯える小国ノライの町、トリョラ。
掃き溜めのようなスラム街で異邦人の「セイギ」として第二の人生を始めるが、
アクシデントが重なり、その町の有力者から命を狙われる羽目になってしまう。
前世で培ってきた交渉術を駆使し、危機を脱しようともがくセイギだったが―――。
片里 鴎(カタザトカモメ):広島県在住。本作にてデビュー。
岡谷(オカヤ):イラストレーター。
『レオ・アッティール伝 』、『京都骨董ふしぎ夜話』、『最強魔王様の日本グルメ』など、小説、ライトノベルの挿絵を中心に活躍中。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
16
★★★☆☆読友さんの感想から。ブラック企業で企業コンサルタントとして働いていた主人公の異世界転移モノ。ただただ静かに暮らしたいために手を変え品を変え相手を翻弄する姿はまさにペテン師の称号が相応しい。場面転換だけちょっと違和感あるけど、他は良かった。2019/05/21
ツバサ
10
主人公のセイギが言葉巧みにはったりをかまして、異世界で活躍するのが爽快でした。仲間や敵が個性豊かな面々で良かったです。物語の構成も良くて、引き込まれるものがありました。2019/12/31
尚侍
8
とっても面白かった。平穏な暮らしを望みながらもブラック企業に入ったことでそっち方面のスキルが伸びてしまった主人公の物語でしたが、複雑な駆け引きをしている割に読みやすかったのでこの手のテーマの作品にありがちなわかりにくさがなかったのが良かったです。ただ、物語の最終的な方向性が今ひとつ明確でなかったのと、このままいくと良くも悪くも主人公は平穏な生活を得るために黒幕ポジションにならざるを得ないように感じるので、内容的には面白かったですが本巻だけで十分と感じました。2019/02/06
玉ねぎ
6
面白いやん。元コンサルタントの主人公が権謀術数を駆使して異世界をやりくりする話が面白い。2019/06/16
alleine05
5
異世界ノワールものって感じで面白かったんだけど、主人公が常に危ない橋を渡っており周りに信頼できる人物もほとんどいない状態なので、読んでいる間ずっと不安がつきまとうというか安心できない作品で、心が疲れる読書だった。異世界ものはなろうでおなじみでチートなしという作品も他にないわけじゃないけど、チートの代わりに武器になるのがブラック企業に勤めていたときの経験とはめずらしいな(笑) しかも傍から見ていると主人公の活躍はすごいのだけど本人的には全然ありがたくない事態の連続だし。2019/12/30