内容説明
異世界でおっさんと女子高生が力を合わせて…！？ 日本の姪と通信しながらチート能力を手に入れる！
警察官の伊勢蔵之介は、姪・琴乃の住む自宅への帰宅途中、
乗っていたバスごと異世界に召喚されてしまう。
男子高校生三人組と、琴乃の同級生である西園寺清音、
そしてバスの運転手の三好と蔵之介をあわせた六人は
異世界ベルシュタイン帝国の「勇者」として召喚されたと告げられる。
勇者は特殊な能力『ギフト』を有していると言われるが、
清音、三好、蔵之介の三人の能力はあまり強いとは言えないものだった。
強大な力を手にしたことで次第に好戦的になっていく男子高校生たちを横目に、
帝国の不審さを疑いだした蔵之介たちは、
早めに帝国を脱出しようと計画を練るのだが――。
青山 有（アオヤマユウ）：関東在住。
著書に『救わなきゃダメですか? 異世界』、『竹中半兵衛の生存戦略』など。
マニャ子（マニャコ）：イラストレーター。
『ネクストライフ』、『トネリコの王』（ともにヒーロー文庫）、『ストライク・ザ・ブラッド』などのライトノベルを手掛ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
11
異世界に乗車していたバスごと召喚された刑事の男が、姪の同級生とバスの運転手と共に脱出を目指す物語。―――どんな能力も、頭と心で価値は決まる。 力を手に入れたことで冗長し、狂う少年達。そして召喚した勇者達を利用しようと思惑を巡らす異世界の人達。幾つもの思惑が同じ夜に踊り、一種の心理戦と頭脳戦が繰り広げられるこの物語。図に乗る敵の思惑の裏を何度も掻き、隙を突く事で結果を手繰り寄せる。そんな頭脳的な戦い方が一種の癖になる物語であり、中々に面白い物語である。さて、次の騒動とは。 次巻も須らく期待である。2018/11/03
紅羽
10
バスに乗り、帰路に着く途中で他の乗客もろとも異世界へ召還されてしまった主人公。どうも飛ばされた異世界は手放しで召還した「勇者」たちを崇めるわけではなく、何かに利用しようとしているようで、また召還された勇者たちも、それぞれ魔法の能力の差から対立するようになったりと、どうも最初からキナ臭い感じに…。次回はこの対立がどうなっていくのか気になります。…地味に下痢の呪いは堪えますね(汗)2019/01/02
よちたか
8
おっさん主人公作品に期待している理想のおっさん主人公の姿が、ここにあった。刑事としての職業倫理や正義感、大人としての理性と冷静さがあり、時に滑稽で時に嗜虐的。異世界転生すると精神年齢まで子供に戻るおっさんが多い中、良い意味でおっさんらしい素晴らしい主人公だ。力を得て増長する高校生勇者達と対比させて主人公をより大人にみせている点や、クズスキルを組み合わせて最強スキルにしてしまう点などの工夫も非常に上手い。主人公がバスの運転手と女子高生をからかうところなども、おっさんらしい味がある。予想以上に良い出来だった。2018/11/03
尚侍
7
ものすごく面白かった。正直異世界召喚物の鉱脈は掘り尽くされたものと思っていましたが、まだ出てくるものなんですね。俺tueeee系作品は能力的な強さも重要ですが、それ以上にその能力をどう使ってカタルシスを生み出すかが重要だと思うので、その点で非常に優れた作品と感じました。さらに悪役ポジションのキャラの描写がうまく、話に緩急があるのでただの俺tueeee物に終わっていないのが素晴らしい。これは今後が楽しみな作品が出てきましたね。読書メーターの登録数はまだ少ないですが、もっと多くの方に手に取ってもらいたいです。2018/11/07
sion
6
面白かった！理想のオッサンがここにある。頭がキレるが堅物じゃないオッサン！刑事だが悪巧みをするオッサン！俺Tueeeeモノで終わって欲しくない。 姪のいる日本に帰るため頑張れオッサン。 三好のおじいちゃんは途中でバイバイかぁ。でも良いキャラ。2018/11/10
