角川スニーカー文庫<br> 緋色の玉座【電子特別版】

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角川スニーカー文庫
緋色の玉座【電子特別版】

  • ISBN:9784041056837

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内容説明

かつての栄光を失い、虚栄と退廃に堕ちた6世紀の東ローマ帝国。国の危機を憂う生真面目な騎士ベリスが出会ったのは、世の全てに退屈する型破りな書記官プロックスだった。正反対な性格ながらも互いの才覚を認め合う2人は、東より迫るペルシャ軍との最前線アルメニアへ。敗色濃厚な戦況下、プロックスの奇策が、若きペルシャの雄ホスローを迎え撃つ! 帝国復興のため激動の戦場を駆け抜けた、稀代の名将と天才軍師の戦記物語。【ベリス・プロックス・シアのキャララフイラストを収録した電子特別版】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

45
かつての栄光を無くしたローマ帝国。腐敗と退廃が蔓延するローマで生真面目な騎士ベリスが怠け者の書記官プロックスと出会うところから始まる歴史戦記作品。これまた前作とは作風がガラッと変わっていてビックリしました。こんな本格的な歴史戦記作品が書けるとかやりますね。史実をベースにし、魅力的なキャラクターで固め、緊迫感のある展開で魅せる。ライトノベルらしさを出しながらも、戦記作品としての面白さと厚みを感じさせる非常にしっかりとした物語でした。史実通りで行くならバッドエンド待った無しやけど果たしてどうなるんだろう。2017/05/01

よっち

40
かつての栄光を失い虚栄と退廃に堕ちた東ローマ帝国。国の危機を憂う生真面目な騎士ベリスが、型破りな書記官プロックスと運命的な出会いを果たす戦記ファンタジー。ブロックスとの邂逅によって窮地を脱し、次期皇帝と目されるユスティンの元で頭角を現してゆくベリス。シリアスな展開続きでも脇を固めるキャラたちがよく動いて、その力が高く評価されることになったベリスとブロックスが、一方で皇妃となったテオドラと相容れない確執もあったりで面白かったです。それがいろいろな形で影響しそうな複雑な関係も絡めた今後の展開に期待大ですね。 2017/04/29

異世界西郷さん

28
最初は「よくある架空戦記物かな? 」と思ってこの作品をスルーしていたのですが、東ローマ帝国が舞台になっていると知ってアクロバティック手のひら返ししつつ読了。昨今は説明文みたいなラノベの題名を批判する風潮がありますが題名を見て何の作品か分からないというのも考え物なのではないかとかそんなことはどうでも良くなるくらい面白かったです。東ローマ帝国史上唯一ローマを取り戻した皇帝ユスティニアヌスとその彼のために粉骨砕身の働きをした将軍ベリサリウスの出会いを描く今巻はプロックスを始めテオドラ、アントニーナ、ホスローなど2017/07/28

サケ太

21
かつての栄光は既に無い分裂したローマ。西ローマは滅び、腐敗と退廃の蔓延する東ローマ。大隊長ベリサリウス、ベリスは言葉に出来ない不安を抱えて戦場に挑むが、それを言語化した書記官プロックスと出会う。次期ローマ皇帝ユスティン。曲芸師シア。その姉踊り子テオドラ。忠実な従者マルティアス。女傭兵アントニーナ。頼れる同僚シッタス。敵対するペルシャの王子ホスロー。史実をベースに魅力的なキャラクター、魔術を出現させ物語をスムーズに進ませている。非常に興味深い。知らないローマの一面を知れる。こういうライトノベルを待っていた。2017/05/02

真白優樹

19
虚栄と退廃が支配するローマ帝国で、生真面目な騎士と気だるげな書記官が出会い始まる物語。―――この国を変える為、この戦乱を駆け抜けよ。退廃の国に蠢く、欲望と願い。そんな中で外敵を打ち払うべく駆ける者達。戦乱が支配した史実の歴史を舞台にしたこの物語は、史実という舞台そのものが秀逸であり、その中でそれぞれ想いと願いを秘めた魅力的な者達が舞い踊る、正に生きている息遣いすら感じられる力を感じさせる物語である。今、始まったばかりの戦乱を生きる者達の願いと欲望の先、待つのは平和か終わらぬ戦禍か。 次巻も楽しみである。2017/05/01

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