内容説明
出会っちまったぜ、俺の理想の主人公に!
俺の友達、火乃森龍牙。高校に入ってできた、気の置けない親友。
龍牙の第一印象は、「アニメとかに出てくる主人公っぽい奴」だった。そしてその思いは、すぐに確信に変わった。
まず、こいつは過去をほとんど話さない。で、よく授業を抜け出す。帰ってきたかと思えば、唇から血を流してたり、制服のあちこちが破けてたりする。
そして龍牙の周りには常に美少女がいる。学園のアイドル、雪宮汐莉。剣の達人であるクールビューティー、蒼ヶ崎怜。謎の転校生、エルミーラ・マッカートニー。こいつらが龍牙の前に現れると、俺は非常に疲れる。それぞれが龍牙と絡むたび、「お、おいリューガ! どうしてお前が雪宮さんと知り合いなんだよ!」とか、「う、麗しの剣士である蒼ヶ崎さんが、わざわざ教室までリューガに会いに!?」とか、「エ、エ、エルミーラさん! リューガなんかのドコがいいんスかぁ!」とか、必死に騒ぎ立てる羽目になるからだ。
……じゃあ何でやるのかって? それは俺、小林一郎が友人のプロだからだ。
主人公の中の主人公、火乃森龍牙を支える親友キャラこそが、俺の生き様だからだ。
――ベストフレンダー小林が贈る名助演ラブコメ、開幕!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
56
"本物の主人公"龍牙の日常を騒がしく彩る事に生き甲斐を感じる"友人のプロ"イチローのベストフレンダーラブコメ物語。いやはや、流石は伊達先生。今作も盛大に笑わせてもらいました。何処からツッコミを入れたら良いのか分からないくらいツッコミどころ満載な展開、そして個性豊かなキャラクターたちの掛け合いと最後の最後まで賑やかで楽しい作品なので、あっという間に読めちゃいますね。ベストフレンダーって言葉初めて聞いたわ(笑)どう考えても友人ポジションで収まりきれないフラグの量だけど、ここからどうなるのか。次巻も楽しみです。2016/12/21
不自他
54
買おうかどうか、しばらく迷ってた作品。お気に入りさん達が読みまくってたので購読。買ったその日に読み終えてしまった。そのくらい読みやすく、面白かった。キャラの魅力では『瑠璃色にボケた日常』や『結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの?』に軍配が上がると思いますが、重い話が無く作者独特のコメディに特化しているので終始楽しく読めます。2017/04/24
流言
52
面白かったが自分に問題があった。よく考えたらライトノベルの友人キャラってピンと来ない……自分にこの作品を楽しむための素養が足りなかった。序盤は主人公が自分本意で、龍牙&ヒロインズとの関係が表面的で薄っぺらに感じられ、物足りなさがあったが龍牙の正体が明かされたことを切欠に登場人物の裏の面が描かれるようになり俄然活き活きとして面白くなった。やはりライトノベルのキモはキャラクターということか。メタフィクションがテーマではあるもののコメディとしても正統派の面白さがあり、基本を徹底しているが故の変化球が活きていた。2017/01/17
わたー
50
★★★★★ガガガに移籍しても変わらぬ…いや、パワーアップした面白さ。著者の新作は王道の学園異能バトル物。ただし、視点人物は助演の才を持ち、その魅力に取りつかれ、主人公の親友ポジションを狙う男、ベストフレンダー小林こと小林一郎。このアクの強い小林のお陰で、王道な物語が一転、唯一無二の物語へと昇華した。まさにガガガ的で大いに楽しませてもらった。序盤は小林が如何にして主人公たちを輝かせたかにスポットを当て、中盤、真のメインヒロインが覚醒してからは亜流のハーレムラブコメという1冊でに2度おいしい展開もグッド。2017/01/04
ツバサ
38
作者買い。タイトルが100pちょい超えたあたりからゲシュタルト崩壊起こしてるのは読めたけど面白い。主人公の小林が脇役に徹してても溢れる才能が笑える。小林が駄目だと自覚しても止まらない友人キャラとしては致命的な負のコンボは読んでて美味しかったですw 友人キャラに戻れそうにない小林ですが、次巻ではどう暗躍するのか楽しみです。また、ヒロインズとの絡みも気になります。2016/12/28