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内容説明
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ユダヤの少年ニッシム、パレスチナの少年アリ、そして智恵のある「ねこ」を語り部に、パレスチナ問題を4000年前から現代まで、わかりやすく説明。中高生から大人までおすすめ。日本人にも関係のあるパレスチナと中東を巡る世界の大問題を理解するには、まずはこの一冊から。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
101
まんがパレスチナ問題の続編。前著では、ユダヤ人とパレスチナの地の4000年の歴史を2004年のアラファトPLO議長の死まで。2005年から2015年までの続編では、2010年チュニジアで青年の焼身自殺に端を発し、アラブの春が広がり、2014年「イスラム国(IS)」樹立、2015年イスラエルにネタニアフ首相再選までの歴史。アッバース朝の時代がイスラム教が最も輝いていた時代。アラブ諸国ではイスラム教、王、軍の3つしか政治の核がなかった。民主的な政治に馴染みがない。一旦武器を手にすると和平は遠のくのでしょうか。2023/10/30
Aster
62
2回目。パレスチナだけではなくアラブ諸国の情勢「アラブの春」も詳しく書いてくれている。歴史に善と悪の二項対立は基本的に存在しないのかなと思う。国家と軍と個人のやったことはそこまで区別がない。そして無関心が差別を生む。一言で言い表せるものでは無いけど対立の原因は上層部だけにあるものでは無いのかも。ただその責任は取らなければならない。それが国の代表としての責務なんだろう。2020/03/03
井月 奎(いづき けい)
41
中東問題に私は言葉を紡ぐことが難しいのです。キング牧師が殺されたのちのジェイムス・ブラウンの発言こそが人々に共有されるべき精神だと思います。「壊すな、焼くな、盗むな。それじゃ何も成し得ない。テロを止めて団結するんだ。焼くな。子供たちに学ぶ機会を与えるんだ。家に帰りテレビを見てラジオを聴くんだ。俺の歌を聴け。この国の人種問題に対する本当の解決法は教育だ。焼いたり殺すことじゃない。準備をするんだ。資格を持つんだ。何か所有するんだ。俺たちには、真の兄弟という夢を実現する義務がある。暴力ではこの義務は果せない」2017/10/15
ちゅんさん
40
前作も含めての感想だが、知識を得るための入門書としては良いと思うが少し著者の考えを表に出し過ぎてる感じが気になった。事実だけを伝えるのも大切だと思うけどな。イラストもカリカチュアが過ぎていてフラットな視点で読むことが難しい。説明が分かりやすいだけにそこは残念なポイント2023/11/17
ミエル
33
民族意識は環境や教育で如何様に作られる。含蓄ある言葉が印象的だった。ユダヤ人とパレスチナ人の二人の少年が歴史を確認し議論し解決策を話し合う。差別なしの共存国家が実現すると良いのだけれど、そこまでの道程はまだまだ厳しそう。島国に暮らす日本人にはピンと来ない問題を、ここまで簡単に書き下ろしてくれる書籍は重要。あの地域もここまで資源が豊富じゃなければ、当事者だけで問題解決できそうなのに。利権を狙う第三者が善意の仮面を被って介入するからややこしい。数年事にアップデートして欲しい作品。2020/05/28
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