内容説明
異能力業界に忍び寄る「終わり」のとき……
俺は、俺たちは何のために異能力者をやっているのか--。
小手毬と朱雀の出会い、そして契約からはじまり、現在--アンダーグラウンドの異能力者組織「御大」を撃退したことで御大から狙われることになった、朱雀と小手毬。
組織からの刺客は規格外の強さで、何もできないまま敗れてしまう。
そして御大の狙いは、エンターテインメント産業として成り立つ「異能力者業界」自体の解体だった?
風雲急を告げる、異能力者苦闘アクション、第3弾!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
27
裏の世界の異能者組織「御大」と関わってしまった朱雀たちが、表の世界での異能者最強を謳うが故に彼らに狙われる第三弾。彼らに為す術もなく敗れた二人は、最強の看板、表世界の異能者業界の存在、彼ら自身の煌霊使いのあり方すら問われ、ついには小手毬の家出にまで発展。それでも泥臭くひたすら最強を目指してきた彼らは、前に進み続けるしかないんですよね。予想外の展開で今回スッキリまとまりましたが、続巻予定はあるとのこと。毎回基本鬱進行ながら、終わってみればこれはこれで悪くないという不思議な読後感。つまるところ小手毬可愛い。 2014/09/20
半熟タマゴ
16
上には上がいるという辛さがひしひしと伝わってくる。最後の方は展開が早くて最終巻なのかと思ってしまったじゃないですかー。好きなシリーズだから、続きが出る事に安堵。表に出てないだけで強い異能者はまだまだたくさんいそうだし、二人が旅先でどんな出会いをするのか楽しみ。2014/10/25
METHIE
16
御大からの襲撃から敗北、そしてリベンジ。 小手毬の家出や三人の襲撃者にリベンジするのは物凄く良かったが、まさか御大が壊滅するとは思わなかった打ち切りかと思った、 逆に続くのだけどどうするのだろう。2014/09/20
晦夢
15
世知辛い世界の異能力者たちの物語第三弾。裏の異能力者組織御大と敵対することになった朱雀と小手毬。表と裏の異能力者の衝突が起きようとしていた。最強という支えをいとも簡単に崩され弱気になる朱雀と、また小手毬はすれ違う。今回は今までの経験で少しは成長してたかなって感じ。相変わらず面白い。やっぱ万里がくそカッコいいんだよな。最後に見せた弱さや、親しげな部分もまた良かったけど。個人的には最後まであの強い滝ヶ峰万里で居て欲しかった気も。綺麗な終わりだったから完結かと思いきやまだ続くということで安心した。2014/12/24
1_k
12
ふう。読んでいて緊張感があるなあ。展開そのものもそうだが、作品の出来栄えと言うかラノベとしてのポジションが絶妙。1巻のように完全に同人誌的な自己満足でもなく明確な悪の裏組織と対決する、それでいてエンタメには不要にも思えるほど過剰な主人公のリアルでダメダメな泥臭さも消えることはなく、奇跡的なバランスで成り立っている。多分、森田先生の力量なら思い切って完全なエンタメにするのは造作も無いことでしょうし、同人誌のように好きに書くのも楽でしょうけど、この均衡点。読んでいるこっちも気を張ってしまう、まれに見る快作。2014/09/19