内容説明
炎上型ヒーロー、熱く登場！
生まれついての“炎上体質”によってネット炎上を繰り返し、悲しみの果てに、ついにネット断ちを決意した高校生・匂坂焔。「俺は、もう二度と炎上しないぞ……」――固く誓う焔の前に現れたのは、天下の大企業・八雲重工の令嬢である八雲華蓮だった。華蓮に弱みを握られる形で工場に誘われた焔は、そこで人型のパワードアーマー、《カグツチ》に搭乗させられる。華蓮は言う。この機体は、ネット上から寄せられる人間の『感情』を動力に変換する機能を持っているのだと。つまり、この《カグツチ》は――「――あなたがネットで『炎上』することによってパワーを得るのよ！ さあ、立ち上がりなさい匂坂くん！ ネットで炎上して、地球の平和を守るのよ！」「いやです！！」全力で拒否する焔だったが、ネットを廃絶しようとしている悪の組織、ＷＷＲ（ワールドワイド・レクイエム）との戦いに巻き込まれることに。クラスメイトの京子、ネットアイドルの由希、神絵師の桃香など、美少女パイロットたちもぞくぞく参戦し、焔は仲間とともに幾度の炎上を乗り越えていく――。燃やせ、心の涙！ 掴め、ネットの未来！ 新世代ネット炎上型ヒーローアクション、熱く開幕！
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
47
ヒーローものの型をきっちり押さえて書いてあるので一定ラインの面白さはある。が、異色の設定がありながら型を突き破るものではないので設定負けしている印象。ネットや炎上を題材にしているのであればもっと掘り下げて取り組んでくれればよかったのにあるあるネタだけ拾っていて浅い。小ネタとして瞬発的には笑えてもそれが全体の面白さにまったくつながってないから白ける。それなりには楽しく読めたがこういうタイプの作品こそ炎上を招くほどのパワーがほしいところ。2014/09/24
まりも
20
今回は些細な一言でも炎上してしまう究極の炎上体質主人公が悪の組織と戦うヒーローもの。流石はガガガといった設定とヒーローものとしての熱さも兼ね備えている。惜しいのは設定の割には普通すぎる作品に仕上がった所でしょうか。炎上ってもっとえげつないものなのに扱いが軽すぎたのがマイナスかな。炎上の表面しか使えていないのは残念です。なんにせよ好きな作家さんなので次巻も読みます。2014/08/23
サキイカスルメ
16
炎上体質って切なすぎる……。ネットのみで発揮される炎上体質な焔が、炎上するほど強いヒーローになるお話。主人公焔は、ネット上だとどんな発言をしても炎上するという体質でなんとも可哀想でしたね。天気のことを呟いただけで荒れるとか尋常じゃない。ただ焔の忍耐力が強いせいか、悲観性よりもコメディが強く感じられたのは救い……なんでしょうか。豆腐メンタルな正義ヒロイン京子ちゃんが可愛かったです。2014/08/31
Hail2U
12
ネットの炎上がエネルギー源――何を言っているのかわからねーとは思うがマジだった。数ヶ月前に情報解禁があり、一体どんなぶっとんだ話なんだ！？とすっげー期待していたわけですが思いのほか普通でがっかり。いや、ロボものの王道的展開で普通にそこそこ楽しめるんだけど期待していたほどじゃない。設定ほどぶっとんだ話を期待していたのでちょっと肩透かしかな……。一人称で描いているけど、こういうバトル要素があるものは三人称のほうが映えると思う。7/10点 平均よりやや上の面白さ。設定ほどぶっとんだ話じゃない。2014/09/02
王蠱
10
痛みさえも強さに変えて。ネットへの書き込みがことごとく炎上する主人公がそれをエネルギーとして活動するパワードスーツの装着者に見染められ・・・と初っ端の設定から「サナ」に引き続き今作もなかなかのオリジナリティ。ネットの闇、SNSの陰とでも言うべき部分を題材にしているのだが実経験として果たしてここまでネットマナーは劣悪なものだろうか？とついつい考えてしまう。不条理に「そういう体質」で傷を負わされる主人公の立ち位置は本人が吹っ切れて受け入れたとしてもやはり辛いものがある。八雲はマジで酷い先輩やでこれ・・・2014/08/23
