内容説明
エリアドールの七人、激動するその思い……
ウラノス王都・プレアデス。王位継承問題が、第一王子デミストリとニナ・ヴィエントの間で発生している中、ウルシラからニナ・ヴィエントと仲良くするよう命令されるミオ。あまり印象のよくなかった青年イグナシオに協力をあおぎ、ニナとの接近をはかる。一方、軍警に囚われてしまった清顕とかぐら。「秋津連邦のスパイである」と偽証するよう要求されることに……。
またライナは、清顕とかぐらが囚われている場所を突き止め、清顕を自分の手で殺して口を塞ぐことを画策している。飛空要塞のバルタザールやセントヴォルトのセシルも、それぞれ重大な決断をせまられて……。
「エリアドールの七人」がその思いをさらに複雑にさせながら、無情にも激動の渦に物語は巻き込まれていく……!
現在アニメ化もされて話題沸騰中の『とある飛空士への恋歌』とのリンクも、さらに激しくなって見逃せない展開が待っている!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
66
投獄された清顕とかぐらの救出、そしてアリ―メン再来…な話。今回はバルダが大活躍。他人を自分が昇進する為の駒としか考えていなかったバルタが、囚われたかぐらの姿を見て救出する為に動き出す姿はかっこよかったです。流石は優秀なツンデレ。セシルも清顕とかぐら救出の為に王家を再興する覚悟を固めたりと、今回は派手な展開は無いけど各々の心境や立場が変わるきっかけが描かれているので十分読みごたえがありました。ミオもニナと関わる事で明るさを取り戻しているようだし、希望の光が見えてきた感じがしますね。次巻も楽しみ。2015/05/06
よっち
60
セントヴォルトと秋津連邦の開戦によりスパイ容疑で軍警に囚われてしまった清顕とかぐら。今回は四人や航空隊の皆が彼らの救出に奔走しますが、冷静沈着で情に流されることを嫌いそうなバルタザールが、囚われたかぐらを見て救出を決意するあたり、少しずつ彼も変わってきてるんでしょうね。一方の塞ぎ込みがちなニナへの接近を命じられたミオは、置かれた立場こそ違えど似たもの同士の境遇でお互い良い影響を与えそうな感。二人の明るい笑顔にホッとしました。カルたちの動きも伝わりましたが、シリーズ全体がひとつの話に繋がっていきそうですね。2014/12/06
いーたん
53
とある飛空士シリーズの着地点はどこになるのだろうか?どんな本でも最後の結末は気になるのだけれど、このとある飛空士シリーズほど、今現在、自分の中において早く知りたいと思えるものはないと思っている。誓約だけなら第二次多島海戦争の三つ巴とエリアドールの七人を描けば済む話だ。 しかし誓約の中にニナやイグナなど恋歌の人物が。巻末には連合艦隊を率いるカルまで登場した。しかしウラノスには連合艦隊と同等の艦隊が3個に飛空要塞があり、カル艦隊には勝ち目がない模様。 地上の国家や民にしたら戦争という災悪を撒き散らすウラノスを2014/03/27
ケーニヒ
37
うわ〜、どうしようこれ…。読んでて、笑ったり泣きそうに成ったり、自分の表情が目まぐるしく変わった巻でした。う〜ん、ツンデレがデレタ…、このシリーズは、デレル=フラグなんだが…、バルバルどうなちゃうんだろう、気のせいか?バルバルの上司実は、あの方の事を前から知ってた気が…。しかしまさかのアリー麺登場(笑)次2014/03/21
さばかん
29
最高に面白い。最高だ。 また一人、覚悟を決めた。 全員が覚悟を決めた。 時代は流れる。時間は止まってはくれない。 唸りを上げて蠢くその時をただ必死に生きていく。 離れ離れになろうとも、誓約が仲間を繋ぎ止め、彼らを生かす。 「きみと戦場で出会ったら、本気で戦おう。」2015/10/31