内容説明
竜と人とが争う世界で吐かれた、優しい嘘。
ここは竜と人とが争いを繰り返す、剣と魔法の世界。
凄腕の長剣士であるノラと、天才魔道師のアイ。そして竜でありながら、彼女たちと行動を共にするフレイクの三人で構成されるギルド・グライズは、カーネスの護送に失敗し、連れ去られてしまった。そのことを王都軍に伝達することができたため自ら王都に行く理由がなくなってしまった。
ノラの不調が続いているということもあって、進むことも戻ることもせずにいる。そこに、都市ルゴルーから連絡兵が駆けつけ、王都にて竜王が復活したことを告げる。事情を知る一行は、シェリーがカーネスを利用して封印を破ったことを察した。避難勧告がでている時点で、人類が竜王に苦戦を強いられているのは明白。
そこでフレイクは人類最強といわれる王宮警備隊に、竜である自分が助太刀をすれば勝てるのではと考えた。カーネスの安否も気になる。
アイやノラを危険に晒したくないフレイクは、単独で王都に向かうことを決意。竜形態に変身し飛翔する。
そして王都に到着したフレイクの眼前に広がったのは悲惨な光景だった―――。
驚愕の展開で紡がれてきた異世界ファンタジーアクション最終巻!!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
10
全4巻と短めのシリーズだったが内容に適した長さで過不足なし。ストレートな展開に細かいひねりがあり面白く読めた。きっちりハッピーエンドにまとめたのも評価したい。特に最終巻としての盛り上がりがあったのも良かったです。2012/11/14
ころん
7
シェリーにより遂に竜王が復活。フレイクはひとり王都を目指し、アイは傷心のノラを抱えグライズの本拠地であるコーグスへと向かっていた。剣と魔法と竜のファンタジー、ここに完結。良質のファンタジーもので面白かった。相手のすべてを赦してのラストではなくて、優しい嘘の上に成り立つ終わり方がこの作品らしくて素敵。ほんの数日の出来事だけど、4冊からはみでそうなくらい濃い内容で、読みごたえがあって大満足。でも主要な竜がほとんど死んでしまったのがちょっと残念かも。竜王さんは良い面も悪い面もラスボス感が出てたから惜しい。2012/11/21
帰化の隠された世界
3
この最終巻はまあまあどころ。 竜はあまり強いない、高位竜も死でいく。むしろ、人間強いすぎ感じ。結界師相手なると、竜王すら負ける。 あとフレイクはあまり馬鹿です。 そして竜王の最後マジ情けないです、正直がっかりです。 唯一見どころあるのウォーフィアも容易く死で、死に目時も情けない。 この小説中で、竜たちあまり情けない、敵側としてでももと誇りあるべき姿欲しいが、誇りあるなら人襲うないでしょけど。2013/11/24
1_k
3
あー、濃度の高い一冊だった。常に全力疾走。対竜王戦、上下巻構成になるか? と思ったがうまいこと一冊で風呂敷畳めるもんですね。次回作は、どういう方向性で攻めてくるのでしょうか? 楽しみに待たせていただきます。2012/10/28
みずまさ
3
りゅ・・・竜王。お空にぷかぷか浮かびながら王都に雨降らせて、時々雷を落としていた印象しかないんだが。あらすじの悲惨な光景って王都大洪水ってこと?ストーリー的にはノンストップな話しながら上手く纏まっていたと思います。2012/10/26