内容説明
PCゲーム業界のエピソードがここに!?
『人生はゲームだ』
そんなセリフをどこかで聞いたことがある。
ゲーム制作を生業としている俺には、ある種味わい深い。
膨大なシナリオ、盛りだくさんの選択肢、星の数ほどのグラフィックは超高解像度、BGMも効果音も絶えることがないし、もちろん幾多のキャラクターはフルボイス。さらに、プレイヤーのスペックによっては、難易度が変動する、業界でも類のないダイナミックシステム搭載ときた。採算度外視のその作りに、羨ましくてよだれが出そうだ。
俺の人生は、といえば、結構いいかげんだったわりには、そこまで大きな山も谷も無し……言うなれば、イージー寄りのノーマル、そのあたりだった。
『だった』と過去形なのは、このたび、ついにエンディングを迎えたからだ。
ちなみに今は俺の葬儀の真っ最中。
俺はどこに出しても恥ずかしいアラウンドフォーティ、略してアラフォのおっさんだったんだが、息子の身体に乗り移ってしまったんだ――――あ、息子が『身体を返せ』と叫んでいる……。
息子(の身体)に協力してもらいPCゲーム作りに励む、ちょっと不思議テイストの業界ラノベここに誕生!!
イラストを担当するのは、大人気イラストレーター、nauribon。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彩灯尋
13
エロゲシナリオライターの父が事故死後、息子の体を乗っ取り息子の体で生活することに。エロゲシナリオライター版ヒカルの碁。主人公がいきなり死んではいるが重くならずコミカルに進めているので読みやすい。制作に関わる専門的な内容はあまり見られなかったので今後に期待。エロゲを取り扱っているが至ってまじめ。ストーリーの合間にある制作小話はとても面白かった。2023/08/22
柏葉
7
面白そうだと思って買ったら面白かったー!当たりー! 学校で孤立気味の息子を、年を経たならでは躊躇いのなさ、無謀さで動く父親がいい。学生の頃は怖くて動けなくても、あとから考えると「今だったら○○するのに……!」ってことはある。エロゲ会社がもう一つの舞台なのも興味深かった。平均年齢が随分若い&女性ばかりの会社で楽しそう。 平栗さん、好きです。彼女と趣味のあう友達ができるといいね!何が原因でエロゲをプレイするようになったのか知りたい。 学生と社会人の美味しいとこどりだった。各章タイトルの元ネタにニヤリとします。2012/12/29
1_k
7
やっぱりラノベっぽくないYO! でも、おもしろい。読者としては、おもしろければラノベっぽかろうがなんだろうがOKなんですけどね。つい最近、どこぞのレーベルの編集さんが、ツイッタで「主人公がリストラされたリーマンなのはいかがなものか」と投稿作をこき下ろしてましたけど、読者的にはおもしろいかおもしろくないかで判断してほしいところ。その点、ガガガの編集は非常にいい仕事されてます。時々???なのも出ますが。ただ、使い切れていない設定(続刊への伏線っすか?)や二つのストーリーが絡んでない点などの勿体無い部分もある。2012/12/28
仲本テンカ
5
この作品はこの先、『ヒカルの碁』みたいになっていくのかな?2015/01/26
ばんぶー
5
読みやすく面白かった。賛否両論あるのでしょうが、自分は支持しますw2013/04/27