新しい左翼入門 相克の運動史は超えられるか

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader

新しい左翼入門 相克の運動史は超えられるか

  • 著者名:松尾匡【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062881678

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

日本の社会運動に身を捧げた人々の夢と失敗、そのジレンマを描く! 荒畑寒村、山川均、大杉栄、丸山眞男等、思想史を代表する知識人が、マルクス、レーニン等の影響下、どのように社会活動を議論したのか。(講談社現代新書)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

244
日本の左翼の変遷がよく分かったが、常に対立しているのが不思議だなと思うが、革新し続けようとすると、そうなるんだろうな。2015/10/23

ネムル

19
理論家肌による上から目線の押し付けがましさ、現場主義者の周りの見えなさ、という二つの傍系でたどる左翼の運動史。セクト主義の不毛な争いという、読む前の雑な先入観を裏切ることなくやはり不毛な相克だった。主張は大同小異にも関わらず、いったん喧嘩別れすると、その姿勢が純化していくという指摘が面白い。適格に纏められた両派の長短所は、政治的な場にこだわらずも、会社などにも応用可能だろうか。最後におかれた相克を乗り越えるビジョンは綺麗事というか、サラリーマン金太郎風ともいえるが、とても面白かった。2019/09/22

takeapple

14
私と同じ1964年生まれの人だけあって、大河ドラマ『獅子の時代』の主人公2人を持ち出して、嘉顕の道と銑次の道の対比で、過去の日本の左翼運動の失敗の原因をわかりやすく説明してくれる。若い頃は苅谷嘉顕より平沼銑次の方が好きだったけれど、先日ドラマを見直して、どっちもいいなあ、それなのになんで二人が思うような時代にならなかったんだととっても悔しくて仕方がなかったが、松尾さんの冷静な分析で納得。これからだねえ、世の中の仕組みのせいで虐げられて苦しんでいる庶民の側に立って、上の抑圧者と闘って世の中を変えて行くのは。2019/12/11

無重力蜜柑

10
「左翼」には大きく分けて二つの傾向がある。「高い理想に関する理論に基づき現実を変革しようとする」者と「抑圧された大衆の実感から現実を変革しようとする」者。古くは第一インターナショナルにおいてマルクスとバクーニンの対立として現れていた違いだが、本書では大河ドラマの登場人物から前者を「嘉顕の道」、後者を「銑次の道」と呼び、明治以降の日本の左翼思想、運動の歴史を両者の対立として整理する。キリスト教社会主義VSアナルコ・サンジカリズム、ボルVSアナ、福本和夫VS山川均、講座派VS労農派、共産党VS社会党左派。2022/01/15

awe

9
面白かったが、日本の左翼の歴史をもう少し踏まえてから読むとより理解が深まったような気もする。明治期からの日本の左翼の闘争のあれこれを、「嘉顕の道」「鉄次の道」という2つの道の相克の歴史として描き出し、その問題点と、今後の左翼のあり方を論じた一冊。前者は、エリート主義的に一部の政治家や知識人が方向性を決め、大衆を導こうとするあり方だが、えてして大衆に独善的な方向性を押し付けるようになる(共産党や講座派)のに対し、後者は大衆の苦境に寄り添い、大衆の声を常に拾い上げるあり方だが、えてして大衆に甘く、ファシズム等2022/10/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5158646
  • ご注意事項

最近チェックした商品