内容説明
奇跡無き地に《神》が降臨した。魔法消去の力は弱まり、人の視線でかき消されるはずの《奇跡》が衆目の中でまかり通る。聖騎士が決戦を画策するなか、メイゼルは文化祭の劇のために帰ってきた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
24
最終巻に向けて騎士団、舞花との前哨戦。寒川、オルガがいるおかげでシリアス続きな展開の中でも笑える要素があるのはありがたい。それぞれが最終決戦を前に覚悟を決め戦いへ赴く姿はかっこいいですね。きずなが仁の窮地を救い、エレオノールは自分の意思を貫き続ける。仁は立ち位置が中途半端だけどそれでも必死に全力で戦う姿は主人公らしいです。真なる悪鬼となった仁と神を降臨した神聖騎士団との戦いがどのような決着を迎えるのか。2014/08/19
さとみん
9
まず表紙!そして再演の神が降臨したことにより、物語の土台である『地獄』の前提がひっくり返され仰天した。そして会議で出た「えん罪」という視点。異色と思えた国城田事件がここに繋がるのか!とこちらにも驚かされた。思えば1巻からクライマックスのような戦いで、この先13巻までこの熱量を保てるの?と密かに案じていたのだが、余計な心配だったなあ。仁とメイゼルときずな、そして様々な立ち位置で彼らに関わる魔法使いたち。早々に退場した一部を除き、ずっと付き合いが続いたのも予想外。そんな彼らの結末を見届けるのが楽しみだ。2023/11/10
のれん
8
神に見放されたのではなく、選ばれてなかった世界。 すごい、このどんでん返しで魔法が使えるだけでなく、再演魔法の恐ろしさが出てきてまさしくSFファンタジー。 しかし、仁くん唯でさえ弱かったのに、ここにきてさらに弱くなってきたよ。 ここまで能力的に追い詰められる物語も珍しい。2018/02/16
晦夢
8
最終巻への前哨戦と言ったところで今巻は短め。かなりよかった。このシリーズの中でも好きな巻だな。みんながそれぞれ覚悟を決める中、仁だけがやはりフラフラしてる。まぁそれが仁だよね。最後の戦闘はすごく良かった。久しぶりに仁が強いんだなあと感じた。エレオノールのかっこよさは半端ないな。もうブレずに自分を持ってるとこがいいな。2013/09/29
シュエパイ
8
終わりが始まる直前の、小さな小さな、楽しい日常の舞台。白雪姫よ、力あるものこそが正義なのです・・・!(違)寒川さんに魔法のことを教えた鴉木の、指の味を変えるやり取りがほのぼのしてて好きなのです(最期にお母さんに見つかるところも含めてw)。強い魔法使いは一杯でてきたけど、誰も幸せになってない、かぁ。どんなことが合っても幸せをつかもうと決意したきづなと、その命を祝福するエレオノールが、ハイライトだった気がします。2013/07/10