内容説明
ソラ。殺してやれなくてごめんな――『神の都』にたどり着いたカナギは、美貌の詩人・ソラの記憶を失ってしまう。魔導師の少女ミリアンは、光魔法教会総教主として奔走し、バシュラールも皇帝の椅子を目指して動き出していた……。『世界の王』から世界を守るべく、カナギたちの最後の戦いがはじまる――。暁(アウローラ)よ、かくして最後の幕が上がる! 栗原ちひろ×THORES柴本による、感動の最終巻!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりもん
11
パシュラールとグレゴリーの会話とカナギとソラの会話の軽快さも良かったが、各自の恋の相手との会話がぎこちなかったり変な気を遣って上手く会話がなりたたなかったりと面白い。 今回は各自に合った活躍の場がありウゴルとの対決、世界の王との対決と読み応え十分なうえに恋愛要素も作者らしい方法でエンディングをみせていて良かった。2012/03/17
つかさ
10
再読。物語の完結には、その結末がどんなに幸せなものであれ、一抹の寂しさを覚えます。世界が練り直されて、登場人物皆が落ち着くべき場所に落ち着いて、終末の世界ではなくなって。でも私は、カナギ、ソラ、ミリアンの三人が旅していたあの時を懐かしく思うのです。魔物の脅威があったあの世界を懐かしく思うのです。ちょっと虚ろで懐かしく温かく美しい世界でカナギたちはどんな物語を紡いでいるのでしょう。その世界を覗いてみたいと思うのです。2013/12/23
かや
7
ついに完結!カナギがソラを忘れてしまい、ミリアンとの心の距離も離れてしまったときはどうなるかと思ったけど、本当に最後は感動しました!!人間になったソラがカナギに怒るところが印象的だったな。罪の先へ、闘いの先へ、永遠ではない命の先へ、みんなは新しい世界で生きていくんですよね。それぞれが自分の力で生きているところがこのシリーズの素敵なところだと思います。『オペラ』の世界と、カナギ、ソラ、ミリアンの主役3人組に、デクストラ、リュリュ、バシュラール、シュナル、ラングレー、みんな大好きです。2014/04/14
よねはら
6
ラングレーとバシュラールのやりとりに泣いたり、最終巻とは思えないコドモの喧嘩を始めるカナギとソラに笑ってしまったりと、盛り沢山の総力戦です。人間に最後まで残るのは愛とか友情みたいな温かいものだと思わされました。久々にハッピーエンドのお話が読めた充足感で胸がいっぱいです。2011/11/01
雨蛙
5
大団円とはこのことか。世界にただよう優しい気をちょっと感じられたような。2010/06/08