政談

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政談

  • 著者名:荻生徂徠/近藤たかし
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2018/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065106686

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内容説明

人口減、産業の衰退などにより危機に直面した日本が取った選択は、完全無欠のコンピューターによって政策を決めることだった。「同業者は同じ場所にすむこと」「無職の禁止」。びっくりの施策の数々に翻弄されるロックミュージシャンの恋の行方は? 自由に生きるか。そこそこで満足するか。人間存在の根幹に迫る近未来SF儒学!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

54
過去の名著を漫画で描くシリーズとかで、読売新聞の書評にも出ていた本書を読んでみた。なんと近未来SF設定。荻生徂徠もびっくりだろう。でも、分かりやすく、今の問題として捉えるには成功しているのかもしれない。荻生徂徠って、こんなに、人の事や社会の事を理解し、理論を展開していたんだ。2018/05/23

小木ハム

18
人間は少なからず過ちを犯すものだから、統治はAIに任せた方がいい、という意見がある。本書は萩生徂徠の『政談』を元にAIが政治を行うとどうなるかをシミュレートした漫画。政策ひとつひとつに賛成の立場、反対の立場の人が描かれているのが機会平等で良いと思いました。統治によって音楽で社会に訴える必要性がなくなり、結果としてミュージシャンを目指す主人公たちが分裂したのは皮肉。安定を望む人には住みやすい世の中に、夢(表現者や挑戦者?)を目指す人には厳しい世の中になる。ちょこちょこ出てくる有名人が結構似てます笑。2021/09/19

kenitirokikuti

12
イーストプレスから出てる名著の漫画化シリーズ『まんがで読破』そっくりなのだけど、同じチームが手がけているそうな(Teamバンミカス)。同チームは『歴史秘話ヒストリア』などにも関わる、と▲本書はかなり変な翻案で、2055年に日本政府は突然AI「SORAI」による統治を始めた。データセンターみたいなところに忍び込んで「これがSORAIの脳みそだ…」。黒幕たち「俺たちは徂徠派なので『政談』しか使ってない」「なんだってー?」。10年後に国民投票でAI「SORAI」統治の存続か否かを決定することになった。おわり。2018/04/20

dou

9
荻生徂徠の考えを完璧にダウンロードした人口知能「SORAI」が専制政治を行う、というSF作品。荻生徂徠の考えは、国益を第一に据えられる。無職を禁じたり、住居を同じ業界の人達で固めたり、投資増税と生産業減税など結構思いきった政策ばかり。要は国家の「安定」を最優先するものである。しかしそれで、新たなイノベーションは起こせるのだろうか。安定>発展が幸せ?企業間の不毛な争いを避けようとするは納得だが、競争こそより良い社会の為に必要なのでは?とも思う。2019/05/30

ビシャカナ

6
江戸時代の荻生徂徠が著した政治や経済の指南書を、近未来でAIによる統治に利用するというディストピアめいた形で、現代的な個人からすると不条理でも、統治としては合理性があるという、この手の漫画では類を見ない奇抜な解説。しかしこの手の漫画でこれほど身をもって感じて考えることはなかなか無い。2019/05/31

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