大人のための社会科

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大人のための社会科

  • 著者名:井手英策
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 有斐閣(2017/09発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784641149205

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内容説明

気鋭の社会科学者が,日本社会を12のキーワードから解きほぐし,未来への方向性を示す。「反知性主義」が幅をきかせる時代において,私たちがきちんと考え,将来を語り合うための共通の理解,土台となりうる「大人のための教科書」の誕生!

目次

序 社会をほどき,結びなおすために――反知性主義へのささやかな抵抗
 第1部 歴史のなかの「いま」
第1章 GDP――「社会のよさ」とは何だろうか(坂井)
第2章 勤労――生きづらさを加速させる自己責任の社会(井手)
第3章 時代――時代を分けることと捉えること(松沢)
 第2部 〈私たち〉のゆらぎ
第4章 多数決――私たちのことを私たちで決める(坂井)
第5章 運動――異議申し立てと正統性(松沢)
第6章 私――自分の声が社会に届かない(宇野)
 第3部 社会を支えるもの
第7章 公正――等しく扱われること(坂井)
第8章 信頼――社会を支えるベースライン(宇野)
第9章 ニーズ――税を「取られるもの」から「みんなのたくわえ」に変える(井手)
 第4部 未来を語るために
第10章 歴史認識――過去をひらき未来につなぐ(松沢)
第11章 公――「生活の場」「生産の場」「保障の場」を作りかえる(井手)
第12章 希望――「まだ―ない」ものの力(宇野)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

125
「大人のための社会科」と名はうっていますが、高校生でも大学生が読んでもいいと思います。4部に分けてそれぞれ3つづつのキーワードについての小論文が収められています。それぞれ気鋭の学者が書いているので、いわゆるノウハウ的なものではなく参考文献も掲載されていてまじめな本だと思いました。いい本です。2018/06/17

おさむ

45
新進気鋭の学者たちによる社会科学のオルタナティブ。日本社会に根付いた勤労の概念がGDP至上主義を生み、自己責任社会が多くの大人の生きづらさにつながっている。多数決の狭間を埋めるのが運動だが、最近は軸足が不明瞭になり、社会の個への分化が進んでいる。社会の土台にあるのは人間同士の信頼。価値観の共有を促す為に、人間の安心を保障する公共の再構築が必要。なかなか説得力のある論考でした。2017/10/31

けんとまん1007

33
ついつい日々の中に追われてしまいがちな今という時代。短期的な個人的な視点のみが優先されている今という時代。そんな時代だからこそ、立ち返るべきことがあると思う。そんな視点を提供してくれる良書。もちろん、それは、読む人次第であることは、論を待たない。自分の頭で考えることこそ基本の基本なのだが、これを許さない環境を、意図的に作られているのではないかとすら思う。皆で、考えよう!2018/02/17

おおにし

23
平易な文章でとても読みやすい社会科の教科書だが、少し読むといろいろな気づきや疑問が浮かび、本を閉じて考えにふけっていたので、読み終えるのに2週間かかった。経済成長、自己責任、安心と信頼、希望と幸福など、日ごろ何気なく使っている言葉の意味を一から考え直すきっかけとなった。さらに読み返せばもっと気づきが得られそうだ。今年のベスト本候補。2017/11/11

樋口佳之

19
勤労の思想は、左派・革新派にとっても価値のある概念として受けとめられていたわけです。まじめに労働にいそしむことを大切にする考え方は、日本人の伝統的な道徳観や倫理観とかかわっていた/マックスウェバー涙目2017/10/25

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