居酒屋ふじ

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居酒屋ふじ

  • 著者名:栗山圭介【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 講談社(2017/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062936712

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内容説明

1983年、目黒区蛇崩に一軒の店ができた。店名『居酒屋ふじ』。強烈なキャラクターの「おやじ」高橋俊男と小気味よい包丁の音で彼を支える料理担当の「お母さん」が二人で深夜まで営む。そこに中日ドラゴンズの立浪和義が2000本安打を達成したバットが飾られている。なぜ、ここに。アルバイト帰りにふと訪れた「僕」はその謎を探ろうと、おやじの話に耳を傾けるのだが……。なさそうで、ありそうな、路傍のおやじの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mr.lupin

61
東京の目黒区にある『居酒屋ふじ』の店主兼注文を通す人、「おやじ」の波乱万丈、破天荒な人生の物語。余りにも壮絶な人生過ぎて付け入る隙がまるでなかったような一冊。数々の武勇伝面白かったけど共感はできなかったかな… ☆☆★★★2018/12/01

くぅ

46
目黒区蛇崩、著名人が通い続ける実在の居酒屋。そこで生き、伝説とよばれた「おやじ」の八十年余りの人生、破天荒な生き様が描かれる。おやじの死後、生きた記録をどうにかして残したいと話す中で、著者がとんねるずの木梨憲武さんから脚本を書いてみろといわれて生まれたのがこの作品。こういう暮らしや生き方はそれはそれで大変なんだろうけれど、大変さを感じさせないというか、その時々で目指すものに一直線で脇目を振らないところ、どんなときも明るく前向きなしょうもなさが人を惹きつけるのだろう。私は娘さんがカッコよくて好きだった。2017/07/23

じょんじょん

42
ドラマ『居酒屋ふじ』を観ていて、小説があると知り同時並行で読みました。ドラマはおやじの亡き後、大森南朋さんが振り返りのかたちで、鉄拳さんの絵で語られますが、小説は存命のおやじが語ります(^ ^)自分もいろんな常連が来る手料理屋さん(70代の女性画家さんがやってる)に8年通った(店主体調崩し閉店)から雰囲気すごくわかる。そこは26年続いたから自分なんか新参者。常連が店手伝うの当たり前、随分居酒屋業務覚えました。そんな思い出とだぶり小説の後半は泣けて泣けて。実在のお店というから物見遊山で押しかけないといいね。2017/09/12

Kazuko Ohta

33
まったくのフィクションかと思ったら、中目黒の居酒屋がモデル。著者やドラマ版主演の大森南朋ほか、大勢の有名人がかよう店なのだそうです。通りすがりに目について入ってみたら、とんだアウェー感。なのに店の「おやじ」やら常連客から好き放題いわれて、毎回もう二度と来ないと誓うのに、引き寄せられてしまう。波乱万丈のおやじの人生を私も目の前で聴かされている気分になりました。おやじの笑い方だけは苦手だけど(笑)、このあいだ読んだ『バー・リバーサイド』より、この『居酒屋ふじ』のほうが断然かよいたくなる店。一歩先行く反面教師。2017/11/21

楽駿

29
読書会仲間本。実は、食べ物絡みの本が好きだ。初作家さんだが、かなり期待を込めて読み始めると、80を超えてもやんちゃな男の生き様を、今は居酒屋の店主となったおやじが、滔々と語っていた。聞き手は、いつしか常連になった、役者のたまご。こんなおやじ、自分の親だったら、絶対読みたくないし、遠慮被るが、人たらしとは、きっと、こんな人を言うのだろう。頑張れば、それなりにものになるのに、頑張りがそう長くは続かない。いい加減の様で、どこか自分なりの芯がある。だから、心が温かくなる。そして娘のふじこは、更に器がでかいよね。2020/10/12

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