キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか

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キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか

  • ISBN:9784622085133

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内容説明

ゲイのユーモア作家ダン・サヴェージと彼の伴侶テリーが、「開かれた」養子縁組によって息子を迎えた経験を綴る痛快ノンフィクション同性カップルが養子縁組によって子どもを迎えるまでの事の次第を等身大で綴った痛快ノンフィクション。
ダンとテリーはゲイのカップル。オープン・アダプション(開かれた養子縁組)で子どもを迎えようと決めた二人だが、男二人で「育ての親」になるという挑戦に加え、「生みの母親」であるホームレスのパンク少女メリッサの事情も絡んで、縁組成立まで一喜一憂の道のりに……。前例のないさまざまなステップを踏破して、ついに愛する息子D・Jの親になるまでの自身の体験を、機知とユーモアたっぷりに語る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あん

48
ダンとテリーの同性カップルが、養子縁組によって子どもを迎えるまでを綴ったノンフィクション。 男性二人で親となり、家庭を築くことは更に困難で険しい道程だけれど、自虐ネタと下ネタ満載な上、同性愛への偏見に対しては辛辣な皮肉を浴びせまくる内容で、読んでいて気持ちよかったです。 2人の勇気と行動力に脱帽です! 2016/10/12

くさてる

25
同性愛者の男性カップルが養子をもら追うと決意し、実際にその赤ちゃんと出会うまでの過程を語ったノンフィクションエッセイ。99年の本、なおかつアメリカということで現代日本と簡単に比較はできない話だと思うけれど、いろいろと興味深かったです。皮肉なユーモアと下ネタがちりばめられているけれど、その芯にあるのは、誰かと家族になることの意味を真剣に考え、悩んでいるひとりの人間の姿です。養子をもらうということ、さらには赤ちゃんを迎えることってどういうことだろうと自分の身に置き換えて考えてしまいました。おすすめ。2016/11/05

モルテン

16
1998年アメリカのシアトル。同性愛カップルのダンとテリー。二人は子どもを望み、養子をもらうことにする。エージェントの説明会に行く場面から始まる悲喜こもごもの養子ノンフィクション。/98年当時のアメリカのゲイの感じるゲイバッシングの一端が興味深かった。それを、言葉の端々に軽妙にジョークを交えて、けれど鋭く言及するその語り口に、時々フフと笑い、時々背筋を伸ばした。彼らにとっては縁遠いはずの「不妊」についての考察も面白かった。終盤、泣くと思っていなかったのに、うっかり涙が出てしまった。2017/09/30

スイ

14
パートナーと子供と、家族を築きたい。 誰にとっても簡単なことではないけれど、ゲイのカップルにとっては更に困難な道のり。 今作はゲイの作者がパートナーと共に養子を迎えるまでのノンフィクションだ。 赤裸々で皮肉満載、笑ってしまうところもたくさんあれば、自分の中の無意識の差別(本当にそうありたくないと思っているのだ、それでも私の中にもある)を痛感するところも多い。 「善きゲイ」(障害のある子を迎えて懸命に看病するような)というのも、一見好意的な見方であるようだけれど実際は差別になり得るのだと気付かされる。(続)2016/10/18

pohcho

13
ゲイのカップルが養子縁組で子供を迎えるまでのノンフィクション。子供の生みの親はホームレスのパンク少女メリッサ。大げさな感情表現が苦手なダンとテリー。無愛想なメリッサ。三人は不器用ながらも少しずつ心を重ねていく。飲酒問題、契約破棄の不安、赤ちゃんの心臓の雑音。本当に数々の心配事が二人を襲う。悲観的な妄想で験をかつごうとするダンが他人に思えず一喜一憂しながら読んだ。当事者の三人だけではなく、家族、友人、職場の人々、ついには子供の父親まで登場。皆が子供を中心にゆるやかにつながっているのが素敵。 2016/09/14

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