行動経済学の逆襲

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行動経済学の逆襲

  • ISBN:9784152096258

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内容説明

“ぐうたら”学者がいざなう、行動経済学誕生の波乱に満ちた舞台裏。伝統的な経済学の大前提に真っ向から挑んだ行動経済学。そのパイオニアが、自らの研究者人生を振り返りつつ、“異端の学問”が支持を集めるようになった過程をユーモアたっぷりに描く。行動経済学は、学界の権威たちから繰り返し糾弾されながらも、どのように反撃して強くなっていったのか? これからどう発展し、世界を変えていけるのか? “ナッジ”の提唱者がすべてを書き尽くした渾身の力作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

110
この分野が経済学での一分野を占めるようになったということはどちらかというとミクロ経済学のゲームの理論や経営学の意思決定論が非常に数学的な部分が多いので心理学的な側面から分析して一般の人にもわかりやすくしたのではないかという気がしています。事例などが多いために興味を持って読むことができます。題名がちょっとという気がするのですがいい本であると思います。2019/05/04

きいち

39
理論が優越する経済学の世界で異端の極みのような存在だった行動経済学がどのようにして現実世界への影響を与え、同時に学界で認められるようになったか。40年前に「ファスト&スロー」のカーネマン&トヴェルスキーと出会い、パイオニアとして活躍してきた著者によるプロセスを描く。エピソードメインで時系列を追いながら、さまざまな実験からNFLのドラフト、クイズ番組出演者の行動、そしてイギリスでのナッジ施策まで、理論と実践の事例を記述していく。長いけど、今どこにいるか捕まえながら読めるのでわかりやすく〇。それもまたナッジ。2018/12/31

赤星琢哉

33
2017年ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーの著書。人間は超合理的な生き物(エコン)ではなく、感情的なヒューマンである。にもかかわらず、研究の多くはこのエコンをベースに考えられていて(そんな人間どこにいる?)そこに逆襲を仕掛ける。様々な社会問題や研究に対する実験が記述されており、むちゃくちゃ面白い。日常生活や様々な仕事にも応用できそう。ネットならなおさら!行動経済学の代表格ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの物語「かくて行動経済学は生まれたり」も一緒に読むとなお面白いと思う。 2017/11/30

shikada

23
ノーベル賞をとった経済学者が、行動経済学について解説する一冊。従来の経済学は、エコン(=偏りのない思考をし、最適な行動を選択する人間)を前提にしていた。しかし、人間は自信過剰で、思考は偏り、決して合理的とはいえない行動をとることがわかってきた。そこで、心理学などの知見を取り入れて、現実に近い人間の行動モデルを用いるのが、行動経済学という分野。この「人間は合理的でない」部分をかなり詳しく書いていて、自分自身の行動を振り返って「ああ、確かにあのときの自分の考えは偏っていた!」と気付けるのは面白い。2019/09/15

koji

19
カーネマンの「ファスト&スロー」を読んでから行動経済学に注目しています。本書は、ナッジ理論のリチャードセイラーの半生記です。著者にならって、黒板の「おかしな行動リスト」のように、人の行動を観察していると、確かにヒューマンの合理的行動とは異なる動きが見られます。私には損失回避理論が最もしっくりきました。ここで中断した所で、セイラー先生のノーベル経済学賞受賞のニュースが飛び込んできました。吃驚!でもおめでとうございます。本書もおもしろすぎるのですが、じっくり読むと他の本にいきつかず涙をのんで途中で措きました。2017/10/06

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