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内容説明
舞台となるのは、異界と人の世界が交錯する世界 ── 。
対岸の大国であるタルシュ帝国の勢力が増し、不安がたかまる新ヨゴ皇国。皇太子チャグムは、罠と知りながら、祖父とともに海軍を率いて、タルシュの圧力がかかるサンガル王国の救援にむかう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
74
強大なタルシュ帝国の力。逆らっても力ずくで攻め落とされるのは時間の問題だ。しかも、帝である父親はチャグムの力を恐れ、暗殺しようとしている。自分の神の力を信じ、近隣諸国と手を組むこともしない。八方塞がりの状況の中、チャグムは一人で何とかするために動き出した。この力はバルサやタンダと暮らした日々の中で培われたものに違いない。そして一人で頑張るチャグムを必ずやバルサたちが見つけて力を貸すだろうことを期待する。2014/12/08
まるる
55
若き青さゆえに政治のコマにされるチャグム。帝は最初から気に入らなかったけど、ますます憎たらしい。旅人シリーズはバルサの出番がなくて、ちょっと寂しいと思っていたけど、ここにきてチャグムの物語も俄然面白くなってきた。チャグムの成長していく姿にバルサを感じる。人間的魅力も溢れてきた。守り人シリーズを読み終わってしまうのが惜しくて、少しずつ読み進めてきたけど、こんな終わり方をされては続きが気になって仕方ない。一気に読んでしまいそう。2016/12/15
まりもん
47
次女に借りて読了。チャグムはまだ帝に命を狙われる生活なんだと思うと気の毒でならない。今回は罠にはまってさらわれ、国の大事の為の取引を1人で考えたりと忙しい。2016/06/18
ケロコ
39
すっかりポッシュ版が気に入り、敢えてこれを借りました。挿し絵がいいのよ(笑)今回はチャグムのお話。シュガがあまり出てこなかったのが残念だったけれど、ジンやルィン、セナやヒュウゴとのやり取りの中でチャグムが成長していく姿に感心しきりだった。ラウルの考えには私も恐れ入ったけれど、人を人が支配することはそう簡単にはいかない。力で制すれば思いに負ける時が来るのだ。あっと驚くラストにどぎまぎした。今の季節が冬だからか?チャグムが心配でたまらないのである。2015/03/07
れいぽ
38
まさに芳醇なファンタジー。チャグムの成長もまぶしいが、セナやヒュウゴといった脇役も血が通っていて素晴らしい。運命に翻弄され続けたチャグムは運命に戦いを挑む。新ヨゴ皇国の民の運命を背負って。新しい冒険への第一歩を踏み出したとき、ナユグもサグも混沌となりチャグムを包み込む。「あなたに、ヤルターシの恵みのあらんことを。」2010/09/09