中公文庫<br> 盗まれて

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中公文庫
盗まれて

  • 著者名:今邑彩【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122055759

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内容説明

ゴースト・ライターだった夫が、本当に「幽霊」になってしまった!! 困り果てる売れっ子作家に、夫の幽霊から電話が……(「ゴースト・ライター」)。中学時代の同級生から、十五年の歳月を越えて送られて来た手紙(「時効」)。ミステリーはいつも電話と手紙によって運ばれる。傑作推理短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

131
兄の死の真相に『ひとひらの殺意』を感じ、悪意が絡む『盗まれて』た結末に最後に笑うのは…、母の『情けは人の…』の言葉で自らの未来を拓け、『ゴースト・ライター』のラストの一言に安堵を覚え、ホラーテイストの 『ポチが鳴く』理由は簡単に読め拍子抜け、『白いカーネーション』を受け取る母の愛を感じ、『茉莉花』という名で人生の裏表を見せられ、『時効』の呪縛は解けるのか。二転の展開は予想できるが更なる三転に驚愕したり、これで終わり?な感じもあり、後味悪かったり、思わずホロッときたり。ある意味予想できない結末に楽しめた。2016/05/13

chantal(シャンタール)

94
電話や手紙が重要な役割を果たすミステリー短編。携帯電話が主流となってしまった今では、もうこんなお話は成立しないだろう。電話や手紙だからこそのすれ違いは物語にするにはもってこいのシチュエーション。どの短編も色んな形で様々な物を「盗まれて」しまう。人の暗い部分を抉り出すのが上手い作家だ。どのお話もとても面白かった。『茉莉花』は以前、別の本で読んだ事があるお話だった。その時も思ったが、今回もやはり同じように思った。一人称で語ってるあなた!お前が言うな!ってね、嫌悪感。これ、多分女性はみな不快に思うことだろう。2021/08/03

セウテス

86
電話や手紙が、物語の鍵になっている8つの短編集。それぞれが独立した話で、それぞれのオチに今邑彩氏らしいヒネリを感じます。「ひとひらの殺意」は、長編にしていたなら本格ミステリになるトリックだと思います。「盗まれて」は二転三転の展開というより、悪い事を考える人には、又別に悪い事を考える人が集まるものと受け止めました。「ゴースト・ライター」はスッキリと終わると思いきやの、ラストの一行。しかし案外、笑えて 気分が良い。もしかしたら見逃されてしまう様な悪意や犯罪、ここに集点を当てる稀代の作家さんでした。2018/03/14

キナコ

84
全8作品で構成された短編集。内1作品は別冊にも収録されています。ミステリーとしてはあっさりめですが、各キャラクターが魅力的。各自の見えない関係性を表していることが多く、ストーリー後半で一気に引き込まれていくことが多かったですね。また明確には表記していないものの、創造力を掻き立てられる終わり方をするよも魅力的。人の裏側って思っていたよりも難しいのかもしれませんね。2021/03/10

アッシュ姉

82
今邑さん10冊目。電話や手紙が重要な小道具となっている短編ミステリ8編。上品な語り口が心地よく、捻りの効いたオチまで堪能できます。誘拐事件の行方「情けは人の…」と、時空を越えた再会「時効」のラストが好き。ちょっとコミカルで笑える「ゴーストライター」も面白かった。全作制覇したい今邑彩さん。長編も一緒に購入したので、読むのが楽しみ。2016/01/25

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