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内容説明
哲学、心理学的な視点で、幸せとは何か、生きることとは何かを考察する、アドラー心理学で有名な岸見一郎氏の幸福論。著名な哲学者たちの論考を引きながら、「より善く生きる」ための考察を繰り広げる。
過去がどうであれ、これからを決めるのは今。今の行動によって未来は変わっていく。過去の体験、生育歴、性格など、何らかの理由があるから幸福ではないというのは、それを口実に、幸福にならないでおこうと自分で決めているということにすぎない。「不幸の心理 幸福の哲学」唯学書房刊を文庫化。
第1章 なぜ幸福になれないのか
苦悩や不幸について/原因論と目的論/神経症について
第2章 幸福な対人関係を築く
私を超える/支配したがる人について/感情のコントロールについて/対人関係をよくする相互尊敬/対人関係をよくする相互信頼/対人関係をよくする協力作業/対人関係をよくする目標の一致/近すぎず、遠すぎず
第3章 幸福とライフスタイル
ライフスタイルが人の幸福、不幸にかかわる/自己受容/他者信頼/貢献感
第4章 幸福の位置
抽象的思考と具体的思考/消えた幸福
第5章 善く生きるとは
自己像とは?/自由に生きる・運命を変える/運命や理不尽にどう立ち向かうのか/今ここで
※本書は、二〇〇三年に唯学書房から刊行された『不幸の心理幸福の哲学』に、加筆、再構成したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西
29
成功=幸福ではないこと、幸福は質的なもので人それぞれであり比べられるものではないこと、過去を手放して今ここにスポットライトをあてること、今既に幸福であることに気付くこと。自分にとっての幸福が何か、もっと考えたい。2017/05/29
三上 直樹
4
「嫌われる勇気」の岸見一郎さんの最新刊ながら、実は初期論集と言うべき一冊。アドラーやギリシャ哲学などから引用しながら、中核としてはプラトンの「ただ生きるのではなく、善く生きる」とはどうあるべきかを論じていて、無為に生きている自分も改めて人生を考えなくてはならないと思います。2017/06/21
KAN
3
現代の、日本人における「幸福論」。アドラーの名をポピュラーにした著者ならではの文章は等身大というか、適度な情緒性と、体験に裏打ちされたものが感じられて読みやすい。自分の人生の課題は自分が責任をとるしかない。「いま、ここ」を大切にして行く瞬間、感動を多く持とう。通して読み返すことはないかもしれないが、時々断片的に開いてみたい。2017/06/28
しゅんぺい(笑)
2
アドラー心理学の本、けっこう読んでるけど読むたびに新しい景色が見られるような、そんなかんじがする。2017/07/12
maki_dokusyokai
1
後半に進むにつれてどんどん面白くなっていった。しかし読むのに相当時間がかかった。2021/12/17