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内容説明
鮮烈なイメージで私たちを魅了する曼荼羅。
大画面にひしめきあう1800体の仏と荘厳の色彩には、仏教のいかなる教えが秘められているのか。
そして、密教の神髄は曼荼羅にあると説いた空海の真意とは何だったのか。
個性の尊重、個と全体の調和、他者により生かされていることの自覚など、
現代人に不可欠な世界観を曼荼羅が体現していると述べる第一人者が解き明かす。
美しい図版を通じて密教の世界観を体感できる仏の図像学入門。
(本書は、『図解・曼荼羅の見方』を改題し文庫化したものです)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
73
【司馬塾BC空海の風景】これまでなんとなく、曼荼羅とは「密教を説明したもの」と知ってはいたが、どう説明しているのかは考えた事もなかったけれど、こうして説明されると、本当に良く出来ているなあ、と感心してしまう。もちろん、この両部曼荼羅が示している「大日経」も「金剛頂経」も学んだ事がないので十分理解したとは言えないが、例えば漢字ばかりが並ぶ教科書のようなものを前に学ぶよりも、こうして絵にして説明された方がずっと良くわかる。非常に勉強になる良書。2019/03/25
よしゆき
3
仏教オールスターズ、といったら怒られるだろうか。やはり1つ1つの並びに意味がある。仏閣、博物館で出会ったときにより楽しくみれそう。2022/03/24
RA
3
金剛界曼荼羅は金剛頂経、胎蔵曼荼羅は大日経に基づくという風にだけ聞いていた。ところが、この本を読んで、品や疏によって全然指示が異なり、空海の持ち帰った現図曼荼羅も指示に全然従っていなかったり、配置を間違っていたり、配置の意味の解釈も一定しないということを知って意外だった。よく考えれば、この規模の図画になれば当然そうなるよね(笑)と思うところです。2019/08/04
眉毛ごもら
2
曼荼羅ってきれいだけど意味がわからんと思ったので読んだ。私は覚えるまではいかなかったが曼荼羅を見る機会があるときに持っているとかなり有用だと感じた。俗な言葉になるがキャラ設定しっかり考えて悟りへの道を示すという理論的なものであったのだなぁと納得するものである。2019/06/14
M&T
1
①胎蔵曼荼羅:女性の胎内に生命が宿り胎児が成長して行くように、修行者が真言の教えに触れ心が浄まっていく過程を示したもの。 ②金剛界曼荼羅:苦行では無く瞑想から悟りに至る過程で心のなかに月輪が見え、月輪の中に金剛が見えた時に一切如来と一体になって悟りに達する過程うぃ示したもの。 2017/07/22