内容説明
仏法末世が信じられた鎌倉初期、念仏だけを称えれば救われると説いた法然。従来の仏教的価値観を根本的に覆した思想の真髄を、平易な訳と原文で紹介。強靭な求道精神の魅力に迫る浄土宗・浄土真宗の基礎文献。
目次
標章 道綽禅師が、仏教を「聖道」と「浄土」に分け、「聖道」を捨てて「浄土」に帰せよ、と説く文。
引文第一 道綽禅師の『安楽集』上には…
私釈 宗派の根拠/「浄土宗」の立場/さまざまな分類/「浄土宗」の師資相承
標章 善導和尚が浄土往生のための行を「正」・「雑」の二つに分けて、「雑」行を捨てて「正」行に帰依するように勧めている文。
引文第一 善導はその著『観経疏』の第四において…
私釈 正・雑二行の得失
引文第二 善導の『往生礼讃』は…
私釈
標章 阿弥陀如来は称名以外の行をもって往生の本願となしたまわず。ただ念仏をもって往生の本願となしたまえる、という文。
引文第一 『無量寿経』の上に…〔ほか〕